久しぶりに東京へ歌会に出かける。
例によって午前中は東京の下町歩きをしてそれから歌会に行くつもりで家を出たら、
「暑っ! なにこの暑さ...」
今回は三ノ輪から旧吉原のあたりを歩き浅草に出ようと思っていたのだが、
この暑さ、速攻で日和った。
確か上野でルーブル美術館展をしているはず。
クーラーの効いているところに変更。こんな暑い日に下町歩きなんてとんでもない(^^;
上野で降りて東京都美術館へ行こうとしたら、公園の中程でケーナの音が聞こえてくる。
見ると民族衣装を着た三人組の演奏。
上野公園では、登録された幾つかのグループが決められた場所決められた時間で大道芸を
したり路上演奏をしたりしている。
歌会の前の道草でルーブル美術館展へ、そのまた道草でしばしアンデスの歌に耳を傾ける。
上野公園
アンデスのフォロクローレ、ちょっと不思議で地球の反対側の音楽なのに、
なぜかすっきり入ってくる。郷愁のようなものさえ感じるのは、同じモンゴロイドの音感と
いうのかリズムというのか、そんなものがあるんだろうか。
太陽の娘、エル・コンドル・パソ、4曲ほど聞いて、
彼らの前に置いてあるスーツケースに千円入れて美術館へ。
ちなみに彼ら、受け取ったチラシによれば、関東を中心に演奏活動をしている
マルカマシスというグループ。日本で知り合ったメンバーで結成したらしい。
マルカマシス 検索してみたらホームページがあった。
3人のうちの2人がケチュア族、1人がアイマラ族とのこと
で、道草に道草を重ねたので、ルーブル美術館展すっかり遅くなってしまった。
入るといきなり出てくるのがギリシアの壺。
そう言えば昔、歴史か美術の教科書にこういう壺の絵あったよな、という感じの壺が
目の前にある。赤と黒で裸の戦士らしきが描かれているような壺。この辺の造形はなかなか。さらに進んでいくと、ロゼッタストーン。
「えっ!? ロゼッタストーン来てるの! あれは大英博物館じゃないの?」
と驚いて見るとレプリカだった。
考えてみればロゼッタストーンはナポレオンの遠征軍が発見したもの。
その後、ナポレオン戦争の結果イギリスに移ったが、
フランスもそのまま渡すのも悔しいからレプリカを取っておいたのだろう。
エジプト、ギリシア、ローマの彫刻もなかなか。
地中海世界をテーマにした展示だったが、
総じて言うとギリシア・ローマ時代の展示にはいいものがある。
それ以降はまあまあという感じ。
いかんせん、道草に道草を重ねてフォロクローレとか聞いていたので時間がなく、
おまけに夏休みのゆえか結構人も多くて、
人の間をすり抜けるように展示を見て出てきてしまった。
もっとゆっくり時間をかけて見にいくといい展覧会である。
9月23日まで東京都美術館でやっている。
美術館を出てあいかわらず暑い日差しのなか歌会に向かった。