サマルカンド4日目、夕方の列車でタシケントに戻る。

それまでどこに行くという予定もなく過ごす。

なんとなく歩いていると、交通規制がされていた。

なんだろうと思って見ていると、自転車競技をやっている。

競技用のウェアを着ているので体のラインがはっきりするわけで、

走ってくる選手を見ていて女性の選手がいることに気付いた。

ここサマルカンドから270k南に行けばアフガニスタンである。

女性の権利が否定されているアフガニスタンでは、

ああいう体のラインがはっきりするような服を着ることはできるのだろうか。

ウズベキスタンは世俗主義の国である。

あるいは宗教を否定したソ連時代の影響が大きいのかもしれないが、

街中でもあまりコーランは聞こえてこない。

270kといえば日本なら東京と名古屋の距離である。

日本に当てはめれば、東京に生まれた女性と名古屋に生まれた女性が、

その生まれた場所ゆえに全く違う環境で全く違う人生を生きることになるのである。

その不条理はなんなのだろう。

サマルカンドの街を疾走していく女性の選手を見ながら、そんなことを考えた。

そのあと、少し日の陰ったレギスタン広場に座り込んでぼんやりとマドラサを眺める。

サマルカンドでの過ごし方はこれが一番いい。

なにをするでもなく、有料エリアの外の広場の敷石の上に座って、

マドラサが三つ並んでいる風景をぼんやりと眺めていると、気持ちがいい。

思えば遠くへ来たもんだ、そんな気持ちになれる。


DSC_3301
  レギスタン広場、こんなふうに座ってぼっーとしているのが一番いい。

夕方、サマルカンドから列車でタシケントに移動してホテルに入る。

最終日、深夜の飛行機で帰国するので、それまでの時間ホテルに荷物を預けてタシケント

の街を歩く。暑いなか歩いたのでこれが結構きつかった。

そのあとタクシーで空港に行き帰国。

帰国前にタシケント国際空港で土産を買ったのだが、これが失敗だった。

なぜか空港の店の価格はみなユーロ表示。

その国の首都の国際空港である。普通なら自国通貨とドル表示とかしそうであるが、

ここはユーロ表示のみ。買い物するときはユーロをスムに換算するのだが、

土産を買ってから気付いた。どうもレートがおかしい。

銀行以外で両替するとかなりの両替手数料がとられるということか…?

20%くらいの両替手数料と考えると計算がほぼ合う。

高すぎだろ(^^;

ネットにはタシケント国際空港の土産屋が充実していてとてもいい、などと書かれて

いるが、土産は市中で買った方がいい。ただでさえ市中より高く、

しかも高い両替手数料がかかるらしい空港の土産屋で買わなくていい。

たいてい帰国する人は使わなかった現地通貨を空港の土産屋で使い切ろうとするわけで、

そういう観光客から両替手数料で稼ごうというわけか?

もうひとつ言えば、空港や駅のような公的なところに入っている店は怪しい。

空港タクシーはぼったくりだったし、お釣りをごまかすのもそういう公的なところに

入っている店だった。旧社会主義国の名残りかもしれない。

そんなこんなで楽しい、しかし気の抜けない、そんな中央アジアの旅を終えて日本に帰った。


DSC_3312
 タシケントのナヴォイ劇場。シベリア抑留の日本兵捕虜が建設にかかわった
DSC_3313
 ナヴォイ劇場の横の鈴懸の道 タシケントもサマルカンドも胡桃と鈴懸が多い
DSC_3318
 タシケントのティムール公園のティムール像 かってはスターリンの像があった