短歌結社の年に一度の全国大会。
昨年までは夏に開催されていたのだが大雨とか異常気象的なものが増えて、
とうとう昨年は京都での大会が台風直撃で他の地域からの参加者が飛行機飛ばなくて
行けなかったという事態になり、今年から時期を変えて開催することになった。
いつもの通り、一般公開のプログラムだけ参加。
全国大会そのものは一泊二日で歌会をやったりするのだが、
出席者が多すぎて一首一首についてじっくり批評できない。
ま、年に一度会員が集まって親睦を深めると思えばいいのだろうが、
不完全燃焼の歌会に出たいとは思わないので、
一般公開の講演とか対談とか、そういうものだけを聞きにいくことにしている。
山下公園の近くの会場に行くと建物の入り口に永田淳と永田紅がいた。
なんでこんなところにいるんだ? この二人が会場の案内してるの? と思ったのだが、
あとになって考えたら、一般公開のブログラムの前半、永田和宏との対談の相手の
馬場あき子がタクシーで来るのを迎えに出ていたんだろう。
会場に入ると知ってる顔が何人かいて話しかけられたのだが、
「ああ、どうも久しぶりです、歌会に出ていなくてすみません」とか、
「地元での開催だけど、忙しくて手伝いしていなくて」とか、
不良会員なので謝ってばかりだ(^^;
面倒くさいので知ってる顔を避けるようにして歩く(^^;;
実際、昨年は歌会には2回しか出ていない。
忙しいから仕方ないのだが…。
ただ、白状してしまうと、歌会に出ない状態が続くとそれに慣れてしまい、
出ていくのが面倒になる…。
これはちと良くないなと自分でも自覚している。
今年はもう少し歌会に出られるようにしたいと思っている。というか、思ってはいる(^^;;;
会場の一番後ろの方に座ったが出席者はかなり多そうである。
プログラムの前半は永田和宏と馬場あき子の対談。
これが面白かった。
現代短歌を牽引してきた歌人達の青春が浮かぶような話で、
昔は短歌の話をしているとすぐに「外に出ろ!」と喧嘩になったらしいが、
今はみな分別? があっておとなしいのである。
対談で出た話ではないが、田中康夫の「なんとなく、クリスタル」あたりからだろうか、
青春は恥ずかしいものみたいに言われるようになった。
しかし、青春といういささか無様でみっともない時期を通過して人は大人になる
のであって、青春が否定されるようになってから、
器用で小奇麗になった代わりにつまらなくなった人間が増えた気がする。
だから、歌人達の青春の話は面白かった。
それにしても馬場あき子は凄い。
話はうまいし、受け答えも鮮やかである。
しばらく前まで「かりん」の主宰をし、「鬼の研究」などの著作でも有名である。
御年97歳。
人によって年の取り方は違うがそれにしても凄い。
話を聞いているうちに「このオバチャン、バケモノだな」と思った(^^;
永田和宏と馬場あき子の対談
対談のあとは、大森静香、竹内亮、森山緋紗、なみの亜子による、
新仮名から旧かなへ、という座談会。
引用されている一首一首についての話も内容があり、この座談会も面白かった。
1時から4時半までのプログラムを終え、
来年の全国大会でまた会いましょうという閉会の挨拶を聞いて会場を出た。
来年は島根で開催するらしい。
さてさて来年はどうしようか、また講演だけ聞きに神話の国・出雲まで行くか…。
大会が終わってから、みなとみらいまでぷらふらと歩いて帰った
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