法人の3月決算に追われる5月の週末、下田に行ってきた。
リタイヤした税理士の友人が下田のリゾートマンションに住んでいて、
以前から他の友人と連れ立って一年に一度は遊びに行っていた。
温泉付きのマンションに泊めてもらい、そこから伊豆の山々を登ったり、
大島や神津島、さらには八丈から絶海の孤島といわれる青ヶ島と、
伊豆の島々を訪ねたりした。
新型コロナでしばらく行っていなかったが、去年ひさしぶりに下田を訪ね、
今年も下田へ。
横浜で友人を拾って東名で長泉沼津、そこから伊豆縦貫道。浄蓮の滝で休憩し、
石川さゆりの歌が頭の中に聞こえてくる天城越えの道を走って下田。
浄蓮の滝、冬は上から滝がよく見えるが葉が茂る季節になるとあまり見えなくなる。
友人宅のリゾートマンションに着き、とりあえず温泉でのんびりする。
鳥のさえずりを聞きながら毎日温泉に入れる生活が羨ましい。
夜は港の一角にあるレストランでライトアップした遊覧船を眺めながらの夕食。
いい暮らしのようだが、友人の話ではマンションの修繕積立金が値上がりし、
管理費などと合わせると月に6~7万かかるようになり出費が増えたとのこと。
一階に大きな共用の温泉があり庭にはテニスコートがある、
そういうリゾートマンションなので経年とともに修繕積立が増えるのは仕方ないと
しても、安い賃貸と変わらないくらいの月々の負担は住んでいる人には大変だろう。
新潟の湯沢あたりにも景気のいいときに売り出された温泉付きのリゾートマンションが
たくさんあるが、おそらくみな似たような状況なのだろう。
ライトアップされた遊覧船
レストランからはこんなふうに見える
翌日は幕末、アメリカ領事館になった玉泉寺に行ってみる。
総領事のハリスが滞在したところで、近くの海岸にはハリスの小径という散策路がある。
その散策路の向こうには、黒船に乗ってアメリカに密航しようとした吉田松陰が船から
送り返されて上陸した地の碑がある。
幕末、この小さな港は歴史の舞台だった。
友人はしばらく体調が思わしくなかったようで、海岸沿いの散策路を歩いていて
ちょっと疲れたようだった。
マンションに戻り、しばらく話をして温泉に入り、来年また来ると約束して別れたが、
友人は疲れがとれないようで寂しそうな顔をしていた。
彼は私より年上だが、いずれにしろ、みなそれぞれ歳を取った
毎年訪れていた下田、友人が元気になって来年また訪ねることが出来ればいい。
そんなことを考えながら天城越えの道を走って横浜に帰った。
玉泉寺