2024年04月

至仏山

尾瀬の至仏山に行ってきた。

残雪期の上越は好きな山域で、至仏から残雪の奥利根の山稜を歩き、

利根川の源流の大水上山まで数日かけて縦走したこともある。

若い頃から歩いている思い入れのある山域である。

雨のなか関越道を走り沼田。戸倉に行く前に上発地の枝垂れ桜を見に行く。

ひと気のない山里の棚田のほとりに大きな枝垂れ桜があった。

根元には赤い布をまとったお地蔵さんが立っている。

霧雨ふるなかの大きな枝垂れ桜は花の盛りは過ぎていたが美しかった。


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 上発地の枝垂れ桜

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 お地蔵さんがいる

その日は戸倉の温泉に泊まる。

例年この時期1週間ほどだけ鳩待峠まで一般車が入れるので、

そのつもりで予定を立てていたのだが、

4月に入ってからHPで今年は通年で一般車通行止めと発表された。

仕方ないので戸倉の駐車場に車を停めて朝6時半の鳩待峠へのシャトルバスに

乗る。20分ほどで鳩待峠、平日なので登山者は数えるくらいしかいない。

尾根伝いに登るがガスっていてルートは分かりにくい。

木の枝の赤布を見失わないように登っていく。

オヤマ沢田代らしき広いところでつかのま青空が広がったが、

その後もガスで視界のきかないなかで、小至仏のトラバースは長く感じた。

トラバースを抜けてようやく至仏の頂上。

スキーを担いできている人が結構いるが、相変わらずガスで景色は見えない。


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 頂上直下

しばらく休憩したあと、山の鼻にくだる。

至仏の登山道は高山植物保護のため、山の鼻からの登りだけの一方通行に

なっているが、残雪の時期だけ山の鼻にくだることが出来る。

くだっている途中、ガスが流れ残雪の尾瀬ヶ原と燧が見えた。

雪の尾瀬を歩くのは何年ぶりだろうか、雪原を歩くのは気持ちがいい。

山の鼻から鳩待峠に登り返し14時半のバスを逃したが、

乗り合いタクシーがいて、しばらくの待ち時間で戸倉にくだれた。


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 至仏のくだりから残雪の尾瀬ヶ原と燧岳

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  雪原を歩く

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 鳩待峠への道、水辺に水芭蕉が咲いていた

今日は戸倉から越後湯沢へ。温泉に泊まり汗を流し、

湯沢で気に入っている居酒屋で美味しい日本酒を飲む。

翌日、日本酒と山菜を仕入れ、

関越トンネルをあえて通らず桜の咲く三国峠を走って後閑に出、

学生時代から知っているドイツ料理の店で昼飯を食べ横浜に帰った。


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 湯沢の滝沢で夕飯 お造り

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 この季節は山菜 こしあぶらの素揚げ
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 翌日、関越トンネルをあえて通らず三国峠の峠越えを走る。桜が咲いている
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 後閑のドイツ料理店「夢」。店猫のチャパが膝の上に居ついてしまった。
「夢」は美味しいのだが、料理に時間がかかるので、前もって予約して注文
しておくか、早くできるものを聞いて注文した方がいい。
 


雑種地の評価

相続の仕事で別荘地の現地確認に行ってきた。

土地の相続税評価のなかで雑種地の評価は割と面倒である。

雑種地というのは未利用地や駐車場のような土地で、

別荘地で既に建物が建っている土地は地目が宅地になり、

倍率方式の地域ならその土地の固定資産税評価額に倍率を乗じて評価は簡単にできる。

しかし、同じ別荘地でも建物の建っていない土地は地目は雑種地になる。

で、宅地と違って雑種地は倍率が定められていないのが殆どなので、

近傍宅地の固定資産税評価額を調べ、それに倍率を乗じ、その金額をもとに

奥行価格補正など通常の宅地としての評価をして地積を乗じる。

さらに宅地とするために整地費や伐採・伐根費、土盛り土止めの費用がかかるようなら、

それを計算する。土地が傾斜していれば傾斜地としての宅地造成費が別途定められている

わけで、その辺は現地を確認しなければ分からないのである。

たまに税理士でも「倍率地域の土地なら現地見なくても簡単に評価できる」と言う人が

いるのだが、それは雑種地の評価を知らない向きの言うことである。

ま、そんなわけで現地確認。

朝、事務所で少し仕事をしてから出発して現地に着いたのは2時過ぎ。

別荘地の管理事務所で場所を確認、ついでに現在の売買価格の相場を聞く。

もらった地図を見ながら現地へ。

春になったばかりの高原の別荘地は人影がなく、

閉まった別荘の間に目的の土地はあった。

土地の道路側は笹に覆われていて奥の方には木が生えている。

とりあえず歩いてみる。

向かって左隣りの別荘との境界にだけ境界石があった。

たぶん、その別荘の持ち主が自己負担で境界石を設置したのだろう。

他の別荘との境界には境界石がない。

隣地との境界には木が並んで立っているだけである。

造成されたのは50年以上前。

たぶん当時は境界の印に木の苗を並べて植えて売ったのだろう。

奥の別荘との境界にはその木もなく、枯れてしまったのか、あるいは抜かれたのか?

造成されてから50年以上放置した状態で、だいぶ木が生えてきてしまっている。

奥の方にはかなり太い木が数本あるし

土地の真ん中あたりにも人の背丈より高くなったクヌギがある。

あらためて道路から見ると、電信柱の右側にあった木も境界の木ではなく、

自然に生えて大きくなった木である。


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 目的の土地

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 奥の方は結構木が生えている
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 手前、赤い印がついているのが隣地との境界石。
 50年以上前、境界の印に植えられた木の中心線にある。

歩いてみて土地の凹凸はないので整地費は控除できない。

傾斜もしていないので傾斜地としての宅地造成費もなし。

しかし、土地の半分くらいは伐採・伐根が必要な土地でその分は控除することになる。

土地の凹凸・傾斜・伐採の有無・さらには土地の湿潤等、

こういうことは現地で確認しないと分からないのである。

必要な写真を撮り、何か所かメジャーで測って現地確認終了。

このあとしばらく走って今日は小諸で泊まる。

風情のある温泉で鳥の囀りがよく聞こえる宿だった。

翌日は軽井沢町役場に立ち寄って仕事の用を済ませ、

そのまま碓氷峠を走って群馬へ。

走り屋の聖地といわれる碓氷峠は途中に鉄道遺構もあって走って楽しい道である。

峠を越えると桜が綺麗だった。


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 仕事を終えて今日の泊まりの宿で風呂上りのビール

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 碓氷峠を越え、鉄道遺構のめがね橋

横浜の水芭蕉

以前にもこのブログに書いたことがある横浜の水芭蕉、今年も咲いた。

昔、横浜の谷戸に咲いていた水芭蕉の生き残りなのか、

あるいは植えられたあと放置され自生している水芭蕉なのかは分からない。

しかし、横浜の水芭蕉の最後の生き残り、と思った方が楽しいので、

勝手にそう思っている。

家から歩いて30分ほどの自然公園にある湿地、

最初に水芭蕉があることに気付いたのは子供が小さかったときだから、

もうかなり前である。その当時は放置されたような湿地だったが、

今では湿地の周りの柵が整備されている。

最初に見つけたときは一株だけだったので、なくなってしまうのではないかと心配したが、

今では株も少し増えている。

始めて水芭蕉を見たのは高校1年、山岳部で尾瀬に行ったときだった。

今までに見たこともない湿原に広がる水芭蕉の風景は15の少年の目には鮮やかだった。

あれ以来、山にはまった。

ちなみにこの横浜の水芭蕉の写真、以前、アーチェリーの常連仲間に見せたら、

「これは小松菜でしょ~」と言った。

確かに花が終わって葉っぱが大きくなった写真だったので、分かりにくかったのだが、

それでも下に萎れた白い花がかろうじてあったんだけどな

今回、はっきり花が写っている写真をその人に送ってやった。

これで横浜に水芭蕉が咲いているということを信じてもらえるだろう(^^


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 水芭蕉
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 株が増えた
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 桜も咲いている

事前確定届出給与

法人の必要経費で落ちない役員賞与。

その役員賞与を事前確定届出給与を使うと必要経費に出来る。

一定の要件のもとに必要な手続きをすれば、

届け出た支払期日・支払金額の役員賞与を必要経費に出来るわけだが、

私は顧問先にはあまり勧めていない。

これに限ったことではないが、妙に宣伝する連中がいるのである。

ネットを見ると、事前確定届出給与を使えば利益調整が出来るとか、

そういうことを書いている税理士がいる。

どういうつもりだ?

役員への報酬は経営の委任の対価だから必要経費になるのではないのか?

利益調整って、経費じゃないだろ!?

税理士ならそんなこと知っているはずだ。

そういうことをどういうつもりで自分のHPに書く?

うちの事務所なら利益調整できますって宣伝か?

通常、役員賞与は必要経費にならない。

しかし、従業員と同じように役員に賞与を支給できればインセンティブになるだろうし、

それを必要経費に出来て社会保険料の節減にも使える。

そのために事前確定届出給与という制度はあるわけであり利用価値もあるわけである。

上手く使えば会社にとっても有効な制度なのだが、

それを利益調整に使えるとか宣伝する連中がいて、国税もそういうことに目をつける。

だから、顧問先には使うなら注意して使うよう説明している。

制度を使うことに遠慮はしなくていいのである。有効に使えばいい。

同時に、そういう宣伝をする連中がいる以上、

痛くもない腹を探られないですむよう気を付けていた方がいいということである。


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  野毛の沖縄民謡酒場 わらゆん
 横浜で美味しい海ぶどうが食べられるところはそう多くないがここはそのひとつ。
 曜日によって三線の演奏で沖縄の歌が聞ける。

 

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