10月1日から消費税のインボイス制度がスタートする。
その支払いに幾らの消費税が含まれているか明確にするのがインボイス。
消費税の把握を正確にし、申告の適正化を図る、のが主な目的。
それはいいのだが、免税事業者はインボイスを発行できないということで、
取引から排除されるかもしれない。
インボイスを受けとれなければ仕事を出す方はその支払いに含まれる消費税を
自分の申告のときに引けなくなる。つまり、それだけ消費税の納税額が増える。
当然、仕事を出す方はインボイスを出してくれるところに仕事を出すようになる。
免税事業者に仕事はこなくなる。
先日、フリーランス等の人達が集まって、
インボイス制度反対の署名を財務省に提出し記者会見をしていた。
正直言って、今更か? と思った。
インボイス反対の意見は同じである。
しかし、声を挙げるなら挙げるべき時というものがある。
法律というのはある日突然作られるのではない。
法案が出て国会で審議され議決を経て法律は作られる。
なぜ、その時に声を挙げない?
危機が目の前に来なければ気が付かないということか?
もっと早く気が付けという話だ。
フリーランス…、自由に生きるというのは楽ではない。
自由には飢え死にする自由もある。
自由に生きられるのはそういう恐怖に向き合うことが出来る人間だけだ。
目の前に来なければ危機を認識できないという向きは、
あまり自由には生きられないかもしれない。
いずれにしろ、小規模な免税事業者がインボイス発行を余儀なくされ、
今まで申告しなくて済んでいた消費税の申告をし、納税をしなければならないというのは、
大きな負担なのである。
免税事業者に限らず事業者全体が経理・税務の事務が煩雑になりそれが大きな
負担になるだろう。
なんのためのインボイスなのか…。
現場の一人としては、国の政策に疑問を感じなくはない。
ま、免税事業者が発行事業者を選択することで国の税収は増えるんだろうが…。