豊臣秀吉の花見で有名な京都の醍醐寺。
花見の季節ではないが、京都での河野裕子記念シンポジウムの翌日、訪ねてみた。
創建は9世紀であるらしいが、もともと上醍醐が修験道の霊場として栄え、
やがて下醍醐の伽藍が作られ、寺院として拡大していったらしい。
泊まったホテルをチェックアウトしてさくっと八坂神社、
そこから知恩院・青蓮院が並ぶ道を抜けて三条通りに出る。
名刹が並ぶ感じの良い道なのだがともかく暑い。
途中、三条白川の橋を渡る。
川沿いに歩けば祇園白川、東京や横浜と比べて京都は市街地の川の水面が近い。
それが趣きのある風景にもなるわけだが、
温暖化で大雨が増える時代、この水面の近さは京都にとって危険な気がする。
三条白川 川沿いに行けば祇園白川である
三条通りで地下鉄東西線に乗り醍醐、そこから山の方に15分ほど歩けば醍醐寺である。
総門から入ると三宝院がある。
安土桃山時代の襖絵と庭園が美しい。
秀吉の醍醐の花見でも主要な会場のひとつになったらしい。
三宝院を出てさらに参道を行くと仁王像のある山門がある。
その先の参道だが、両側の木が伐採されていて境内の外の住宅地まで見通せて、
なにやら荒れた感じがある。
あとで案内を読んで知ったのだが、平成30年の台風で参道の両側にあった森の木が
殆ど倒れてしまったらしい。これから植樹して森を復活させる計画らしい。
醍醐寺 向こうに見えるのが総門
三宝院
襖絵が美しい
三宝院の庭園
山門の先の参道
平成30年の台風で参道両側の森の木が殆ど倒れたという案内
歩いていくと金堂に出る。かなり古い建物で傷みが目に付く。
ここから南側は開けていて五重塔が見える。
ここで、おかしい? と思った。
金堂から南を見ると門があるが、方角からしてそれが南大門のはずである。
昔は南大門から入り正面に金堂があり、右に五重塔があったのではないか?
普通の伽藍の配置ならそうなるはずだ。
あとで調べてみたら総門の先にあった山門の仁王像は最初は南大門にあったというから、
今、寺の入り口として使われている総門と山門は本来は寺の脇の門だったのだろう。
あるいはそちらの方向に駅ができたから寺の正門になったということか?
時代とともに寺の入り口も変わるのであろう。
それはそれとしていずれにしろ敷地の広い寺である。
さらに上に行くと幾つかの伽藍があり、その先に動物園のゾーンを分けるような
ゲートがあった。醍醐寺はこの上の上醍醐が修験道の霊場であったことから始まる
わけだが、上醍醐まではここからさらに一時間の山登りである。
この日の京都は35度の猛暑。
ここで挫けて引き返した(^^;
ま、帰る時間もあるから一時間かけて山登りもなかなか出来ないわけで仕方ないのだが。
それにしても暑い一日だった。
秀吉は上醍醐で花見をしたらしいのだが、結局その辺は行けなかった。
この暑さでは仕方ない。行ってたら暑さで倒れたかもしれぬ(^^;;
汗をぬぐうハンカチはびっちょりで、ふうふういいながらもと来た道を戻る。
金堂
金堂から五重塔
五重塔、京都で一番古い五重塔であるらしい。国宝。
上醍醐へはここから1時間の山登り、
猛暑のこの日、この先に行く人はさしあたり見えなかった。
醍醐の駅に戻り冷房の効いた地下鉄で京都駅に向かい、
土産を買って横浜に帰った。
一年に一度は行きたいと思っている京都。
買ったときに違和感あった。新幹線の車内で見たら小さくなつてる...。
物価高のおり、価格を据え置くために小さくしたんだろうな...。