2022年08月

ウーバーイーツと消費税

新型コロナで増えた宅配サービス。

ウーバーイーツもそのひとつだが、ウーバーイーツを利用する店舗は

消費税の申告について注意が必要だ。

ウーバーイーツを利用する店舗には一週間に一度、売上金の振り込みがありメールで

その簡単な明細が送られてくる。

一週間分の売上の金額とそこから引かれているウーバーイーツの手数料、それと

消費税差額調整とかいうのがあってその差し引き後の金額が振り込まれる。

基本的には引かれているのは売上の35%ほどであり、

ウーバーイーツが宣伝している手数料のパーセントとほぼ一致している。

ただ、そのときにより微妙にパーセントが変わるので、

どうも単純に手数料が引かれているだけではないなと思い、

店の管理画面から調べてみた。

そしたら、入金の明細はちょっと違った。

ウーバーイーツは配達員が配達し、当然、配達員の手数料が必要になる。

この配達手数料は店の商品代金に上乗せされてユーザーに請求され、

ウーバーイーツから配達員に支払われる。

ユーザーが支払った配達手数料は店の売上に加算されるのである。

店は商品売上だけではなく、配達手数料を加えた金額を売上に計上しなければならない。

そして、ウーバーイーツからの売上金振り込みのときにこの配達手数料を引かれて店の

経費になるので、差し引き店の手取りは同じである。

(最低保証の調整等あるので必ずしも一致しないのだが基本的にはそういう仕組み)

差し引き店の売上は変わらないので、ウーバーイーツから送られてきたメールの明細を

もとに売上と経費を計算しても法人税や所得税は変わらない。

しかし、注意しないと消費税が変わる。

なぜなら店の売上に加算される配達手数料は消費税の税率10%であり、

店の飲食物の商品売上は軽減税率8%である。

区分して計算しないと消費税の計算を間違えるわけだが、

ウーバーイーツから送られてくる週に一度の売上金振り込みの明細には

この配達手数料分の店への上乗せと店からの徴収が差し引きのように省略されて

いるので、うっかりすると見落とす。

消費税も売上と経費相殺で問題ないのではないかというとそういうわけではなく、

消費税の仕入れ税額控除は一定の要件を満たさなければならず、

相殺の見落としというのは本来は要件を満たさない。

もし簡易課税を使っている場合は税額そのものが変わる。

ならばウーバーイーツが配達手数料分も含めた明細を週に一回の振り込みの都度、

メールで送ってくれればいいのだが、ウーバーイーツはそれをやらない。

それをやると、ユーザーが支払った代金、すなわち店が売上と計上すべき金額の

半分近くがウーバーイーツに引かれているような明細になってしまい、

利用店に「こんなに引かれているのか」と思われてしまうかもしれない。

ウーバーイーツがそこまで考えてそういう明細を送っているのかどうかは知らない。


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  今日の射場

丸や

瀬谷のひなた山の泉区側にある「丸や」。

魚料理の旨い店である。

たまに昼飯を食べに行くのだが、駐車場が一杯だったり店の前に行列していたりで、

入れないことの方が多い。

店内は厨房を囲むテーブルとこあがりのテーブル、満席で18人くらい座れるかな。

メニューは刺身定食、煮魚定食、焼魚定食と丼物だが、

定食は好きな魚を選べるようになっている。

刺身定食は選ぶのに困ったら「おまかせ三品」にすれば、その日の刺身三品が食える。

いずれにしろ魚料理オンリーで肉料理などはない。

注文する人が多いのは煮魚定食の「マグロの円盤」。

あまり見かけないマグロの輪切りの煮付け。

味が染みてなかなか食いでがある。

しかも、ご飯とあら汁はおかわり自由なので、旨い旨いと結構食べてしまう。

だから、丸やに行くときは食べすぎにならないよう自分に言い聞かせて行く(^^;


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店の立地条件は決して良くない。

車で来る客が多いのだと思うが、昼はサラリーマンが次々にやってくる。

先日行った時もたまたまカウンターが空いていたが、

後から来た客は名前を書いて順番待ちだった。

立地条件悪くてもこれだけ客が来るのは、

もちろん売りである魚の旨さなんだろうが、

おかわり自由のご飯とあら汁の旨さもある気がする。

定食って、ご飯がうまけりゃなんとかなるのである。

だから定食屋はご飯けちったら駄目である。ご飯は基本だ。

久しぶりに座れて美味しい昼飯を食い、

「ありがとうございまっ~すっ!」という女将の元気な声に送られて、

さ、暑さに負けずもうひと仕事だ(^^


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   煮魚定食のマグロの円盤

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 のどぐろの焼魚定食

事業復活支援金

6月で申請が終わった事業復活支援金。

顧問先で申請したところは殆ど問題なく支援金を受け取ったのだが、

なぜか一件だけ手こずった。

申請に対して不備があるというメールが来るのだが、

その内容が、事業復活支援金について定めた給付規定に照らし合わせても

首を傾げる内容だった。

で、コールセンターに電話して対応したのだが、正直呆れた。

3回電話したが、1回目は「こうしてみたらどうですか~」という他人事みたいな回答。

その通りにしたら、最初に来たのと全く同じ文面の不備指摘のメールが来た。

2回目は「確認して折り返し電話します」と言っていたが、やり取りしててどうも変だな

と思い「本当に折り返し電話するんだな」と念押ししたら、いきなり電話を切った。

3回目は、「今、いきなり電話切ったぞ、どういうことだ」と言ったら、

一応やり取りを調べたらしい。

「記録を確認しましたが、確かに先ほどお電話をいただいていますが、

折り返し電話すると回答したという記録は残っていません」

「嘘の記録書いてんだろ。録音取ってんだろ、調べてみろよ。

ま、そんなことどうでもいいよ、この会社の件どうなってんだ」

内容をさらに説明、そのあとの言葉に驚いた。

「今回の件は、審査の方と連携するべきケースと思いますので、内容を審査の方に伝え、

回答を求めたいと思います」

?  今回のケースは連携すべきケースって、

じゃ、普段は審査部門とコールセンター全然つながってないの?

だって、コールセンターに電話すると、「不備があった場合は〇番を押してください」

と案内流れるじゃん。当然、コールセンターに電話した内容は審査に伝わると思うよね。

申請者も不備指摘のメールがくれば当然コールセンターに電話するよ。

他に連絡できるところがないんだから。

数日後、審査から回答がありましたということでコールセンターから電話があったのだが、

事業復活支援金の給付規定を全く理解していないと思われる回答だった。

同じケースで他の会社はみんな問題なく支援金受け取っているのに、

なんでこの会社だけ引っ掛かるんだと言ったら、コールセンターの担当者、

それでも回答に困るくらいの良心はあったらしく

「私達はコールセンターなので内容までは分からないんです」と言った。

事業復活支援金は新型コロナで困窮している中小事業者の救済のために国が行っている

事業である。経済産業省が担当し、業務はデロイトトーマツが受託した。

デロイトトーマツ。もとは監査法人だが、現在は業務を広げ、いろいろなコンサルを

手広くやっている。

このデロイトトーマツの受託については、一部ではかなり不安視する声があったらしい。

事業復活支援金の前、やはり新型コロナ対策でおこなわれた月次支援金を

デロイトトーマツが受託したのだが、何回補正しても不備指摘のメールが際限なく続き

そこから抜け出せない「不備ループ」というのがあったらしい。

審査しているのが素人で、内容不明の不備指摘を繰り返ししてくるとかいう話だった。

いずれにせよ、今回の件で少し仕組みが見えた。

事業復活支援金は経済産業省が所掌しているが、

民間に委託したので行政不服審査の対象にはならないと言っている。

審査部門は外部と切り離されていて、どういう審査をしてもそれに対する声を聴く必要

はない。審査している相手と向き合わなくていいのである。

コールセンターは「私達はコールセンターでなにも分からないんです」と言えばいい。

面倒くさい電話は「確認して折り返し電話します」と嘘をついて切ってしまえばいい。

つまり、誰も責任を取らないのだ。

デロイトトーマツはそういうふうに誰も責任を取らなくていい仕組みを作り、

本来は新型コロナで困窮している国民を救うための事業で利益を得た。

ちなみに、引っ掛かった顧問先の事業復活支援金は、違う形で再申請することで

問題はクリアできたのだが、そこにたどり着くにはひと苦労した。

どうすれば、これだけ無責任、不誠実に仕事が出来るのか?

持続化給付金、事業復活支援金、東京オリンピック、その他もろもろ、

大きな事業やイベントが資源を持つ限られたコンソーシアムにしか出来なくなり、

デロイトトーマツ、電通、そういうところが国との癒着を強めている気がする。

なんとも嫌な気分になった。



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  山下公園界隈 暑い

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