2022年06月

歌会

新型コロナのためしばらく対面での歌会は実施していなかった福島歌会が

ひさしぶりに対面で歌会をするというので行ってきた。

どのくらいひさしぶりかブログの過去記事を見てみたら、

福島歌会が出てくるのは2019年の4月、福島市郊外の花見山で吟行して以来。

その年の暮れから新型コロナが広まったわけだから、ほぼ3年ぶりである。

で、早速、気になった歌。

ちなみに今回の歌会は三首の連作を出し、それを批評するというもの。

当然、気になった歌も三首連作の中の一首である。

誌面発表前なので、そのままここに出せないが、

川の面は流れ流れいつだって濡れた緑が新しい。

そんな歌意の歌。

気になったのは「いつだって」。

いつだって濡れた緑が新しいはずはない冬はどうなる、とかいう冗談はさておき、

歌のなかで作者にとっては「いつだって」濡れた緑が新しいのであろう。

三首連作なので、他の二首も読みながら、それを読み取ろうとするのだが、

なかなか読み取れなかった。

連作は「東京」という題で、窓の水滴でぼやけるピルを見つめる一首目と、

子供の声が聞こえるのに子供の姿を見なかったホテルを出る二首目、

それとこの歌の三首からなる。

一首目、二首目と読んできて、作者の心の中に何かがあるのであろうという

感じはするのであり、そして三首目の「いつだって」。

あるいは作者は仕事かなにかでたまに東京に行くのかもしれない。

その時に「いつだって」濡れた緑が新しい、と思うなにかがあるのだろうか?

ただ、いかんせん三首というのは連作としては短すぎて、読み取れない。

この歌について、川面に映る緑が流れてゆく、それはいつだって濡れて新しい、

という読みも出されたのだが、私は同意できなかった。

流れる水に映った緑だから濡れて新しいのだ、というのは合理的なのである。

その合理的なところが嫌なのである。

歌会でたまにあるのだが、歌を読み取ろうとして合理的な解釈を試みる。

しかし、詩は合理性とは別のところにある。

合理的な解釈は歌をつまらなくすることがある。

第一、  水に映った緑も同じではない。

6月になり緑が濃くなり、夏になり緑はさらに深くなる。

水に映る緑の色も変わるのであり、

それを「濡れた緑が新しい」で片づけているのなら安易である。

たぶん、そうではないと思うわけである。

しかし、それを読み取れなかった。

いかんせん、三首というのが連作として短すぎるのであって、

この歌のせいではないのかもしれない。

連作を批評する歌会って難しい。

しかるべき歌の数でなければ連作としては作りにくいわけで、

やはり三首は少なかったのではなかろうか、

さりとて増やせば時間の制約がある。

ちなみに、その難しさを歌会の取りまとめ役は承知していたのであろう。

取りまとめ役本人はオムニバスで出してきた。

つまり、題に関連があるだけで中身は全く関係ない別々の歌三首を出してきた。

こっちは連作だと思って読み取ろうと悪戦苦闘するわけだが、

実は全く関係のない三首の歌だったという、、、。

ま、オムニバスも分類としては連作なのかもしれんが、

悪戦苦闘させられた方としては反則に近くないかと言いたくなる(^^;

歌会のあとは軽く飲む。

短歌でつながった人間が青森、山形、仙台、福島、横浜から来てわいわいと

歌の話をする。楽しからずや(^^

今日中に帰らないといけない人もいるのでテキトーなところで切り上げ、

飯坂線の二両電車に乗って飯坂温泉。

ホテルに入り温泉にどっぷりつかりぐっすりと寝る。

しばらく忙しかったので体をしっかり休ませ、

翌日、飯坂の温泉街を少し歩き、福島で土産を買って横浜に帰った。


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  飯坂温泉 堀切邸
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 外湯の鯖湖湯 

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  摺上川沿いの外湯 波来湯

伊豆

忙しかった5月が終わり、伊豆に行ってきた。

税理士にとって5月は法人の3月決算の申告月で確定申告の時期と同じくらい忙しい。

それに加えて相続とか事業復活支援金とか他の仕事が重なり、さらにブライベートでも

いささか時間を取られることがあって、正直、かなり忙しい思いをした。

それがようやく一段落。

忙しいのはいいのだが、人間、仕事だけしていたらつぶれる。

だから、よく働いたらよく遊ぶ、これ信念。

月末、午前中だけ仕事をして昼から車で出かけ2時間くらいで修善寺に着く。

とりあえず温泉に入り疲れを癒す。

なにはともあれ忙しかった,,,。露天風呂から仰ぐと山の緑がすっかり濃くなっている。

のんびりしたあと夕食に出かける。

修善寺の温泉街、平日のせいか人通りが少ない。

新型コロナが始まってから何回か修善寺には来ているが、観光客は決して多くはなかった。

週末とかはそれでも観光客は増えているのだろうか?

そろそろ回復してくれないと観光で食べてる人達は大変だろう

修善寺に来るとたいてい「いきぶし」という居酒屋に行くのだが、

行ってみると「3031日臨時休業」という貼り紙がしてあった。

ありゃりゃ、感じのいい母娘がやっている店で気に入ってるんだけど、仕方ない。

他の店もみな閉まっていて、一軒だけ開いている店があったので、そこで夕飯を済ませた。

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 修善寺の修禅寺 夕方、人影なし
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 修善寺の街も人影なし...
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  夕食の山独活の酢の物が美味しかった。天ぷらはアシタバ

翌日、天城越えから河津に抜ける。

天城越えの道は何度走っても楽しい。

緑のなかに続くコーナーに突っ込んでいくのはなんとも言えない快感。

頭のなかは石川さゆりの天城越えがオートリバースで聞こえている(^^;

河津で海に出て海沿いにしばらく走り、途中から伊豆スカイラインに入る。

あとはスカイラインを突っ走る。

修善寺から帰るなら素直に沼津から東名に乗ればいいだけだが、

わざわざ伊豆半島を北から南、さらに南から北へ走る。

いい歳して走るのが楽しいのである(^^;;

スカイラインを80kくらいですっ飛ばしていると、

このままあの世に行けそうな気がして楽しい(^^;;;

ま、まだあの世に行くのは早いので、テキトーにセーブして無事に横浜に帰った。


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 伊豆スカイラインから駿河湾、手前に連なっているのは沼津アルプス
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 反対側は相模湾 熱海の街と沖の島は初島
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 スカイラインは走っていて楽しい
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 走りの相棒、シビック
 

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