2021年06月

戦場ヶ原

東京の緊急事態宣言が終わって、と言っても、まん防への切り替えなのだが、

少しは出かけてもいいかと、さくっと戦場ヶ原に行ってきた。

横浜を車で出て東名、首都高、東北道、日光自動車道と乗り継ぎ、

戦場ヶ原の北の湯滝の駐車場。

それにしても、いろは坂はひさしぶりに走った。

昔と違って、登りと下りに分けられて一方通行になったので走りやすい。

湯滝から木道を歩いて泉門池。

戦場ヶ原の端っこの小さな池である。

池のまわりにはミズナラの木が多く、紅葉の季節はさぞ綺麗だろう。

ここから先がいわゆる戦場ヶ原である。

昔、湖があり湿原になり、それが乾燥化して草原に変りつつあるのが戦場ヶ原である。

平坦な原に木道が続いている。

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  泉門池
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  戦場ヶ原

六月の戦場ヶ原は緑が美しい。

緑のなかを歩いていると、なにかいいものが自分に降り注いでいるような気がしてくる。

初旬くらいに来ていればズミの白い花が沢山咲いていただろう。

子供が小学生のとき遠足で戦場ヶ原に行き、引率の先生が、

「見てごらん、桜がたくさん咲いているね」と言ったそうだ。

アホか、それはズミだ、と子供に教えた(^^;

ズミの終わった六月末の戦場ヶ原にはあちこちにレンゲツツジとワタスゲが咲いている。

他にも足元にいろいろな花が咲いているのだが、名前を知っているのはほんの一部。

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  レンゲツツジとワタスゲ
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  木道の脇に倒れた木の根がオブジェのようにあった
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  ノハナショウブ 園芸種の菖蒲の原種
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  イブキトラノオ

歩いていると、向こうの川の方から音がした。

ザザッー、ザザッーと何かが茂みのなかを通っているような音。

それも小さくない、結構大きな音。

湯滝から木道を歩き始めるとき、「クマが出没しています」という看板があった。

あるいはクマ?

そう思っていたら、いきなりバシャッと大きな水音がした。

ひとりで歩いていて、こんなところでクマにばったり会うのはちょっと遠慮したい。

足を速めて先に進む。その後ろでさらにもう一回、今度は少し小さなバシャッという

水音がした。

そのまま木道を歩いていったので、クマだったのかどうかは分からないが、

なにかしら、かなり大きなモノだった。

泉門池から一時間ほどで赤沼に着く。

ここからバスに乗り湯滝の駐車場に戻った。

登山と言うようなものではなく平坦な散策路を歩くだけだったが、

ひさしぶりに自然のなかを歩けて楽しかった。

神田 きくかわ

所用あって東京へ。

用事が終わってから神田のきくかわに行ってみた。

神田のきくかわ、鰻屋である。

ここの鰻が美味いという話を聞いたので所用のついでに行ってみた。

神田の駅からそう遠くないところに、きくかわはあるのだが、

行ってみると店の前に行列が出来ていた。

!?  行列してんの

正直、どうせ食うなら美味いものは食いたいと思うが、

いわゆるグルメ趣味ではなく行列してまで食いたいとは思わない。

行列していると大抵パスする。

神田はカレーの店も多いので、カレーでもいいかなと一瞬思ったのだが、

せっかく来たということでとりあえず今回は行列に並んだ。

神田のあたり、鰻屋が多いが日曜はたいてい休みである。

日曜も営業しているきくかわに集中するのだろう。

コロナの時代、店員が来て検温をする。

「今日中に食べられますか?」と聞いたら笑われた(^^;

案外スムーズに行列は流れ、1時間待たずに入れた。

席に座るとメニューがあるのだが、いたって簡潔である。

鰻重のイとロ、それとうな丼。

フツーなら鰻重の上とか特上とか並みとか、あるいは松竹梅とかだが、

イとロというのが変わってる。

なにが違うのかなと思ったら、イは鰻一尾。ロは鰻一尾半だそうだ。

ロとノンアルコールを頼む。

もう一日経てばランチビールが飲めたのだが、ま、その辺は仕方ない。

神田では結構評判の鰻屋らしいが店内は結構フツーの昔ながらの鰻屋である。

東京で鰻屋が多いのは神田と浅草。

浅草は浅草寺の参拝者に大川こと隅田川で取った鰻を出したのである。

きくかわは創業73年と言っていた。終戦から2年後である。

神田川で取った鰻を神田明神の参拝者に出したのではなかろうか。

ノンアル飲んでいたら鰻重が来た。

ちゃんと蓋がある。

蓋のついていない鰻重を出す店が結構あるのだが、

その時点で評価は×である。

鰻重は蓋を開けるときのワクワク感と、

開けたときふわっと立ちのぼる鰻の香り、いや、匂い、それがいいのだ。

だから、蓋のついていない鰻重が運ばれてくると、ちょっとがっかりする。

見ると尻尾の方が折ってある。

入り切らない尻尾の方を折って鰻重に入れている。

鰻は肉厚で柔らかい。

割とあっさりした味付け。

注文のときご飯を大盛りにできますと言っていたが、

大人の男は大盛りでいいかもしれない。

鰻屋にいくとたまに苦味の残る鰻があったりするが、

そんなこともなく、あっさりしているが美味しい。

う~ん、久しぶりに美味しい鰻を食べた気がした。

行列に挫けてカレーにしなくて良かった(^^;;

満足して完食(^^

そのあと神田の辺りを少し歩き、地下鉄で池袋へ。

かつて通った大学。

受け付けで聞いてみたが、新型コロナでOBでもキャンパスに入れないんだそうな。

門の外からかつて通ったキャンパスを眺めた。

何十年振り?  

次に来るのは、と言うか、次に来ることがあるのかな?

本来なら勉学に励むべき学生時代は山にばかり登っていた。

卒業してからは税理士試験のために随分勉強した気がする。

本来なら逆だ。学生のときに勉強するのである。

学生時代、ちゃんと勉強していれば違う人生があったんだろうなという、

誰でも思うことを、性懲りもなく思って帰ってきた。


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  きくかわの鰻重

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  神田川

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  キャンパス

射会

先週、雨で一週間延期になったアーチェリーの射会。

幸い、天気はまずまずなので今週は開催することが出来た。

まずはファースト。

山のなかの12個の的を3本ずつ射ちながら、その点数で競う。

先週、どうもレストの具合がいまいちなので調整したのだが、

そのせいか、いつもより上に飛んでく。

このレストには苦労させられているのだが、

世界選手権に出た人からもらったレストなので捨てるわけにもいかないのである(^^;

それにしても6月の森、緑が濃くなってきて気分がいい。

結局、ファーストはいささか不本意な成績で終わり、

昼飯を食べてからセカンドを回る。

ファーストのときに良くなかったリリースに気を付けて射つ。

修正できてきて、まずまずの当たり。

途中、順番を待っている間にきくらげを探した。

以前、この辺の切り株にあったなというところを探してみたが、今年は出ていなかった。

なんで、きくらげを探していたかというと、

射会が延期になった先週、昼の弁当を食べているとき、きくらげの話が出て、

常連仲間のSが、「きくらげって海で採れるんじゃないの?」と言い出し、

居合わせた全員が噴出したのだった(^^;;

どうやらSは、きくらげはクラゲのように海に浮いているものと思っていたらしいので、

本物のきくらげを採って見せてやろうと思ったのだが、

残念ながら今年はきくらげは出ていなかった。

ちなみに、きくらげ、その辺の公園の木や街路樹に何気なく出ていたりする。

うちのゴールデンレトリバーのさくらは、公園の木に乾燥したきくらげを見つけると、

かりかりと齧って食べる。

さて、射会の方はセカンドで点を伸ばしたのだが、2点足らなくて入賞を逃した。

それでも調整できてきたので、来月以降の射会、頑張ろう。

濃くなってきた緑のなかでアーチェリーと仲間との面白い会話を楽しんだ一日だった。


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   25m 射ち下ろし 6.6.5て17点、これくらい当たると気分いい
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  ホタルブクロが咲いている
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  今日の収穫は真竹のタケノコ3本と参加賞
 真竹のタケノコは米のとぎ汁で茹でてからジンギスカンに入れて食べた。美味しかった。
 

福山雅治スペシャル

月に一度のアーチェリーの射会。小雨のために来週に延期。

全員そろっていたので、雨が降っていてもやろうという意見もあったのだが、

侃々諤々の末、最終的に会長の判断で延期になった。

ま、年寄り多いからね。雨の中アーチェリーをやって風邪をひかれても困る。

小雨が降っていたのになんで全員そろっていたかというと、

今回は前もってお昼の弁当を注文してあった。

会員の経営している定食屋兼仕出し屋の弁当で、

キャンセルで仕入れた食材を無駄にしては申し訳ないので、

雨で射会が中止になっても弁当だけ取りに来る、という話になっていたのである。

その定食屋兼仕出し屋、

俳優の福山雅治が若い頃下宿していたアパートの近くで、

福山雅治がたまに食べに来ていたお店ということでテレビで紹介されて、

それ以来、ファンの聖地になり、

若い女性達が福山雅治が食べたチャーハンやアジフライを食べにくるんだそうな。

「これが雅治様の食べたアジフライなのね~」とか言いながら感涙にむせんで

食べるんだろうな、そういう気持ちよく分からんが…(^^;

で、射場の常連仲間の間では、

「福山雅治スペシャルとかいうメニュー作って売れば儲かるぞ」

などと言っていたのだが、

とりあえず、我らも福山雅治の食べた美味しいらしい?(^^;;アジフライを

食べてみようということになり、

射会のときに福山雅治スペシャルの弁当を注文したのである。

とりあえず小雨降るなかコースを一回りして、

それからくだんの弁当で昼食。

福山雅治が若い頃に食べたというチャーハンとアジフライが入っている。

なるほど、結構美味い(^^

マジに、福山雅治スペシャル弁当とか名付けて売ればファンに売れそうである。

ま、売りに出すには福山雅治の所属事務所にパブリシティー権の利用料を払わないと

いけなくなるんだろう。どのくらいかかるもんなんだろう?

ま、マジに売り出しはしないだろうから、どうでもいいんだが(^^;;;

念のため書き添えるけど、

福山雅治スペシャル弁当というのは、内々で勝手にネーミングしているだけで、

実際にそういう商品は存在しない(^^


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    福山雅治の食べたチャーハンとアジフライ

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 今の時期、射場に生える真竹のタケノコ。
 地上から出てる部分をポキリと折るだけなので簡単に採れる。
 孟宗のタケノコと同じように茹でてから、
 肉とピーマンと一緒に炒めたら美味しかった。
 写真のよりももう少し小さいほうがいいかな、地上に出ている
 部分が30㎝以下くらいがちょうどいいかも。
 下の方の緑色の部分も茹でていると白っぽくなり食べられる。

言語化

言語化を拒まれているかなしみがぼくに食べさせるペヤング超大盛

                         / 塔五月号 朝野陽々

 

 

歌を詠む人間なら自分の思いや表現したいことをうまく言語化できないときの

苦しみは知っている。

この作者はその苦しみのあげくにペヤング超大盛をヤケ食いしている。

読んで思わず笑ってしまった。

なんらかの感動なり情念なり、そういうものを言葉に置き換えて人に伝える。

あるいは美しい風景を見たとき、どうすればその美しさを言葉にして伝えられるか。

感動しているのにそれを言語化できない。詩として昇華できない。

言語化することの難しさに、歌を詠む人間は常に直面し苦しむわけである。

苦しんだ末に一首も歌を作れずいつのまにか寝てしまったことが何度あっただろう。

作者はその苦しみの末にペヤング超大盛をヤケ食いしているわけだが、

「ペヤング」というのが、いささかこういう表現に似合うツールのようで、

その辺はもう少し推敲できるのかもしれない。

しかし、それはそれとして面白い歌である。

作者は若い人のようだ。

若いヤツは苦しめ(^^;

苦しんで苦しんで苦しんだだけ大きくなれるだろう。

表現と格闘しなければいい表現は生まれない。

ちなみに、言語化能力を高めるためには、

インプットを増やすのが大切な気がする。

漠然と感性に頼るのではなく、

語彙を増やし知識を増やし、世界を知り人間を知る。

そういうインプットが大切である。

そういえば最近、忙しさにかまけてインプットが減っている気がする。

自戒してインプットに努めようと思う。


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   先日の射場 使わなくなった練習場の隅を畑にしようと耕す

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  なんとかいうベリーを植えた

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   先日の射場 この白い草はなに?

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