先週、初めての持続化給付金不正受給の逮捕者が出た。
容疑者は19歳の大学生。
実際にはしていない事業をしていたということにして昨年分の確定申告をし、
今年は収入がゼロになったということで個人事業の持続化給付金100万円を
だまし取った容疑。
たぶん、大学生のひとり知恵ではない。
ネットで検索すると結構出ていた。
「持続化給付金必ず受け取れます、成功報酬〇〇%」
なかには成功報酬40%などというものもあった。
始めての逮捕者が出たあとで試しに検索してみたら、
さすがにそういうものは影を潜めていた。
ネットに出ているそういうキャッチに乗っかり、
本来なら給付金を受け取れない事業者が申請したり、
本来もなにも、はなから関係のないサラリーマンや主婦・学生が持続化給付金の
申請をするケースもあったらしい。
逮捕された大学生がそういう輩のひとりだったのか、
あるいはもっと悪質な組織的な騙し取りかは分からない。
組織的に騙し取るつもりなら、振りこめサギの受け子のように人を使い、
申請させて給付金を集めることも出来ただろう。
はっきり言って持続化給付金の申請の仕組みはそのぐらいザルだった。
少しでも早く困窮している中小事業者に給付金を届けるために、
やむを得なかったところはあるわけだが、
それにしてももう少しなんとかならないのかという気はした。
以前にもこのブログに書いたが、
取りあえずすぐに金を届けるために簡易な融資制度にし、
申請者に一定の金額を融資したうえで、
ことが落ち着いてからしっかり審査して給付金の分を返済免除にし残りは返済
させるとか、そういう工夫があった方が良かった気はするが、
そんなことここで書いてもしょうがない。
今回の件、警察は組織的犯罪の可能性も視野に入れて捜査しているらしい。
いずれにしても、捕まった大学生に情けは無用である。
平和な時代なら耳に心地よい理想を語る余裕があるわけである。
教育的見地、道を踏み間違えた者の更生。
しかし今、世の中は緊急事態なのだ。
生き残ろうと必死になっている真面目な中小零細の事業者が沢山いるのである。
人を救うために使われるはずだった金が騙し取られ必要な予算が逼迫すれば、
救われるはずだった人が救われない、
その人が救われなかったためにその人の家族も人生を狂わせる、
そういうことが起こるのである。
緊急事態という状況下で小奇麗なことを言っても人々の暮らしは守れない。
くだらないキャッチに乗っかり不正受給をした者達させた者達は厳罰に処して、
小さいアマリリスかと思ったが葉がない。
彼岸花のように茎だけが出て花が咲いている。
調べたら、夏水仙だった。