車で走っていたら、道端のゴミ置き場にカラスがいた。
ふと見ると、そのカラス、食べ物を引っ張り出そうとしているのだろう、
足を交互に出してゴミの方に歩いていった。
あっ! と思った。
実は先日の歌会でこんな歌があった。
嘴を少しあけて庭をハシボソガラスが歩いていった。
そんな歌意の歌。
この歌を読んだとき違和感があった。
カラスは歩くのか?
鳥の歩き方には二通りある。
地上性の鳥は足を交互に出して歩く。
ハトやニワトリがそれ。
樹上性の鳥は歩かずぴょんぴょん跳ねるようにして進む。
スズメがそれである。
カラスも樹上性の鳥、
両足を前後にずらして不器用なスキップのように跳ねて進む姿が記憶にあった。
で、歌会でこの歌について指名されたとき、
「カラスは歩くのか? 歩かないのではないのか? ちょっと違和感がある」と
コメントした。
「歩く」という表現からは足を交互に出して進む様子が浮かぶわけで、
ぴょんぴょん跳ねながら進むのを「歩く」と表現するのは違和感がある。
しかし、ゴミ置き場のカラスは歩いた(^^;
で、調べてみた。
鳥の歩き方にはやはり、地上性の歩く鳥と樹上性の跳ねる鳥があるのだが、
実はその中間があるらしい。
カラスはその中間で、樹上性なので跳ねることが多いが、
短い距離などでは足を交互に出して歩くこともあるらしい。
で、さらに調べてみて、面白い記事を見つけた。
ハシブトガラスとハシボソガラスの見分け方。
ハシブトガラスは跳ねるがハシボソガラスは歩くという。
なんだそれ!? 同じカラスでも跳ねるのと歩くのがいるのか?(^^;;
しかも、歌会の詠草は「ハシボソカラス」である。
ハシボソガラスは歩く!!
すると歌会での私の批評は的外れ、トンチンカン、ただの言いがかり、
だったということか(^^;;;
う~ん、常日頃、歌は自分の器量を越えて読めない、と言っている手前…。
うん…つまり…読めていませんでした…カラス、特にハシボソガラスは歩きます(^^;
先日の批評、訂正します。
ハシボソガラスが庭をとぼとぼ歩いていく、そのなんでもない情景がいいと思います。
嘴を少しあけて、というディテールも効いているんじゃないでしょうか(^^;;
カラスが歩くかどうか、短歌やっていると、こういうフツーの人なら目にとめないような
ことにも目をとめるようになる。
嘴が細いのでハシボソガラス?