顧問先の源泉事務で給与の明細を見ていて首を傾げた。
今年転職してきた社員、なにやら随分、社会保険料が少ない。
念のため会社に送られてきた社会保険の標準報酬月額決定通知書を見せてもらったら、
健康保険58千円、厚生年金88千円と書いてある。
えっ!?...。
あり得ない金額。
会社の方はちゃんと手続きをしている。
すると考えられるのは日本年金機構のデータ入力ミス。
例えば、標準報酬月額の基準になる給与の金額400,000を桁一つ間違って40,000で
入力すると今回の決定通知書の金額になる。
こういうミスをするんだ、日本年金機構は…。
旧社会保険庁の時代から問題の多かった役所である。
消えた膨大な年金記録も、なぜか一部の報道はそのことにあまり触れなかったが、
社会保険庁職員の労働組合が、仕事が増えるのが嫌だと業務のオンライン化に反対した
ことが大きな原因だった。
その他にも年金の支給漏れとかいろいろ…。
批判を受け解体されて日本年金機構という特殊法人になったあとも、
何度も大きな個人情報流出事件などの問題を起こしている。
仕事が出来ないのか仕事に対する責任感がないのか、
いずれにせよ、旧社会保険庁の時代から国民に多大な迷惑をかけ続けている。
で、こういう間抜けなデータ入力ミスもしているのか…。
懲りない奴らではある。
ちなみに国はいま、社会保険未加入の法人について強制加入を推し進めている。
以前から法律上、法人は社会保険は強制加入なのだが、
現実には、社会保険料を負担できない中小零細企業がいるわけで、
今まで、そういうところまで追跡して加入させようとはしていなかった。
社会保険料を支払えない会社が増えると国も困るので無理強いはしなかったわけだが、
ここ数年、国の方針が変わり、かなり強引に日本年金機構は社会保険未加入法人の
強制加入をすすめている。国の方針がそうである以上、現場の日本年金機構もそうせざるを
えないのだろうが、彼等が今やっていることはいずれ新しい問題を引き起こす。
加入はしたものの社会保険料を支払えないという中小零細企業が沢山出てくるだろう。
膨大な社会保険料滞納事業者の出現。
それは年金制度に暗い影を落とすはずだ。
そのとき日本年金機構はどういう対応をするんだろうか?
アガパンサス 以前、自分の歌集に載せた歌
新橋の飲み屋の路地に咲き群れてアガパンサスは梅雨告げる花