伯耆大山に登り、松江での短歌の大会に参加して最終日は出雲をさくっと歩いた。
何年か前、出雲神話のあとを訪ねて出雲を歩いたことがあるので、
今回はまだ行ったことのないところに立ち寄ってみた。
松江での大会が終わって宿泊は玉造温泉。出雲風土記にも出てくる温泉で好きな温泉だ。
翌朝、まずは八雲立つ風土記の丘公園へ。
ここには6世紀の岡田山古墳があり、「額田部臣」の銘文のある刀が出てきたことで有名。
以前にも来たことがあるのだが、ここの資料館には入ったことがなかったので行ってみた。
重要文化財の額田部臣の銘文の刀も見ることが出来る。
ちなみにフラッシュを使わなければ撮影OK。見返りの鹿の土偶も有名である。
玉造温泉
岡田山古墳
額田部臣の銘文の刀
次に行ったのが真名井神社。
古代出雲の中心だった意宇に残る古い神社で出雲風土記にも載っている。
近くの神魂神社に似ているが、もとは同時期に建てられたもので典型的な大社造りの
神社である。現代の真名井神社は江戸時代に再建されたものだが、古い形のまま
再建されているらしい。
出雲の神社は結構観光地化しているわけだが、
この真名井神社は観光地化していなくて静かで雰囲気のいい神社である。
ただ、観光地化していないだけに駐車スペースも狭くて場所もちょっと分かりにくい。
美しい神社である。
ちなみに出雲の神社では揖夜神社、神魂神社、佐太神社が好きだったのだが、
この真名井神社も好きな神社の仲間入りである。
真名井神社
真名井神社 大社造りの美しい神社
空港の方に向かって次に訪ねたのが西谷墳墓群。
2世紀末から3世紀というから弥生時代のもの。
古墳時代が始まる前の墳墓群で四隅突出型墳墓という独特な形状で有名である。
卑弥呼の時代より少し前か同時期、そのくらいになるのだろうか?
「日本の王家の谷」とも呼ばれているところ。
弥生時代のこの地域の首長の墳墓だが、出土品からは既にその時代から
出雲が北陸や他の地域と交易していたことを示している。
西谷墳墓群
出雲はこれで3回目だが見るものはまだまだ沢山あった。
最後に出雲大社に行き遅い昼食に割り子蕎麦を食べ、お参りをして帰路に着いた。
出雲大社の境内には陸前高田の「奇跡の一本松」の枝から接ぎ木して命を繋いだ
松が育っていた。
出雲大社
陸前高田の奇跡の一本松の枝を接ぎ木して命を繋いだ松