2016年04月

ホタルの木

山岳会の友人の家でウッドデッキパーティー。

この友人、バーベキューをやるためにわざわざ自宅にウッドデッキを作ったという

好き者で、毎年、この時期に仲間が集まってバーベキューをする。

当日、天気も良く、プロの山岳ガイドになった後輩もひさしぶりにやってきたりして、

山の話に花を咲かせ、美味しい肉を食い、酒を飲んで御機嫌な一日だった(^^

酔いがまわってくるうちになにを話しているのか分からなくなるわけだが、

木が光るんだとか、訳の分からない話をした記憶がある(^^;

あとで思い出した。

ボルネオで見たホタルの木の話をしていたのだ。

ボルネオとかニューギニアとか、熱帯の森のなかの木に夜、沢山のホタルが集まって光る。

その光が木の形に浮き上がる。それがホタルの木。
著作権フリーの写真が見つけられなかったので写真は紹介できないが、
ネットで「ホタルの木」とかで検索すると出てくる。
ホタルが光ると言えばいいものを酔っていて「ホタル」という言葉が出てこず、
木が光るとか、訳の分からないことを言っていたらしい(^^;;
ボルネオに行ったのはもう一昨年である。
東南アジアの最高峰キナバルに登りに行き、

下山してからクリアス川でホタルの木を見たのだった。

で、そういう話をアーチェリーの射場でしたら、
常連のひとりが自分もキナバルに登ってみたいと言い出して、

ならば行こうという話になり、
バーベキューで酔いながらそんな話をしていたら、

山岳会の仲間のひとりが自分も一緒に行きたいと言い出した。

そういうわけで、来年、再びボルネオに行く。

去年、キナバルでは大きな地震があり、頂上部の岩峰が崩れたりして、

しばらく登山出来ない状態が続いていた。

キナバル4095mの上部は異世界感漂う場所である。

あの岩山の風景は地震でどういうふうに変わったのだろうか、

それをこの目で見たい気もする。

さてさて、しかし、そのためには来年に備えてトレーニングをしなければならない。

まずはせっせと歩くか...(^^;;;

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   ボルネオ クリアス川の夕べ
  テングザルやカニクイザルを見にいくツアーがある。
  日が暮れるとホタルの木が見られる。

加賀美アーチェリー

先日の土曜、山梨の加賀美アーチェリーへ。

朝、仲間達を拾いながら高速に乗り、中央道の御坂一宮から山の方に上がってゆく。

この時期、この辺りは桃の花が綺麗である。

一年振りの射場なのだが、なぜかここに来る度にいい天気で、

桜もまだ咲いているし、気分がいい。

下の練習場で少し射って、早速コースへ。

横浜の射場と違って、ここは自然林のなかのコースで周囲の新緑が綺麗である。

歩いていると地面が柔らかく感じる。

逆に言えば、柔らかい地面の起伏を登り降りするので案外疲れるのだが心地良い疲れである。

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一回りして昼飯は射場の近くの蕎麦屋に食べに行く。

林のなかの蕎麦屋で、こんなところで客が来るのかというような場所でしているのだが、

以前行ったときは、店に通じる林の中の道が車で一杯で入れなかった。

今回は入れたのだが、やはり混んでいた。人気の蕎麦屋であるらしい。

とりあえず冷たいビール。窓の向こうに見えるのは茅が岳のあたりだろうか。

美味しい蕎麦を食べ、再び射場に戻る。

午後はアンマークドのコースを回る。

普通、フィールドアーチェリーのコースは的までの距離が表示されているが、

アンマークドは距離表示がない。

目測で距離を測る。

両側に木が立っていてその向こうに的があったりすると、

遠近法の効果か実際よりも遠く見えたりするわけで、

最初に一本射ってみると、思いの他近かったり、逆に遠かったり、

なかなか一筋縄でいかない。

しかも、この射場、的から矢を外すと、向こうの林のなかに飛んで行ってしまって

矢がなくなったり、あるいは下の石に当たって矢が壊れたりする。

アーチェリーの矢って、一本3000~5000円ぐらいするので、

結構ひやひやしながら射つのである。

新緑のなかを一時間半くらい歩いてコースを回る。なかなか気持ちがいい。

そのあとはしばらく練習場とその近くで射って時間を過ごした。

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  射場の近くの林のなかの蕎麦屋 右楽のお蕎麦
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  クマガイソウの群落 ゴールデンウィークの頃に咲くらしい
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  射場のしだれ桜

アーチェリーを楽しんだあとは、峠を越えて河口湖の方に出、

少し早目の夕食にほうとうを食べ、土産を買って帰路に着いた。

河口湖のあたりは桜がちょうど満開で綺麗。

楽しい一日だった。

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  河口湖の近く 小作のほうとう 美味しくて量が多い

消費税

税制改正の研修会。

研修会が終わって知り合いの税理士の何人かと話をした。

話題はもっぱら消費税の改正。

軽減税率の導入とそれに伴うインボイス。

「大変だよね、これ...

「やってらんないよね。仕事量確実に増えるけど、その分報酬増やせるのか?

「免税事業者どうなっちゃうの?  消滅しちゃうのか?

平成294月から消費税の税率が10%になり、食料品などに軽減税率が導入される。

蕎麦屋で蕎麦を食べれば10%だが、同じ蕎麦を出前で取れば8%

屋台は椅子やテーブルがあれば10%、なければ8%

じゃ、おでんの屋台は椅子もテーブルも置かないでテイクアウトと屋台の回りで
勝手に立ち飲みということにすれば
8%?

軽減税率について国会で話をしていたとき、やけに積極的だった政党が、

「軽減税率は簡単だ、請求書に軽減というハンコをするだけでいい」と言っていたが、

証憑調べてその軽減というハンコのついたのを集計して...そのどこが簡単なんだ?

平成33年からはインボイス導入。

しばらくは経過措置があるが、

平成39年からはインボイスがなければ仕入税額控除は不可。

しかも、インボイスを発行できるのは登録事業者だけで免税事業者は発行できない。

すると、仕入税額控除できないと困るということで、

インボイスを発行できない事業者は取引から排除されるだろう。

課税事業者を選択すればインボイスを発行できるようになるが、

それはつまり免税事業者という制度が崩壊するということである。

インボイスの処理はどうするのか?

厖大な紙のインボイスを収集しそれを保管するのか?

インボイスを電子化するとしたらその費用負担は?

軽減税率の話が最初に出てきたとき、政治家もマスコミもかなり安易だった。

基本的な食品は消費税を軽減して生活者の負担を減らす。

それは耳に心地よい言葉であり、
それゆえだろう、最初のうちはマスコミも軽減税率賛成の論調が目立った。

しばらくしてようやく、大変な部分もあるという話が出るようになった。
受けのいい報道ばかりしようとするんじゃないよ、まったく。
実際にどれほど大変なものか、

来年の4月以降、直面すれば分かるだろう。

いずれにしても事業者はレジの準備等、前もっての準備が必要になる。

そういうもろもろのことを考えていると、なにやら暗澹とした気分になるのだった(^^;

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     平沼橋の蕎麦屋 角平のつけ天 これも出前でとれば8%

信貴山縁起絵巻

吉野から戻って奈良で一泊。

翌日は奈良国立博物館でやっている信貴山縁起絵巻の特別展を見にゆく。

「源氏物語絵巻」「伴大納言絵詞」と並ぶ日本三大絵巻と言われる。

ちなみに、これに「鳥獣人物戯画」を加えて日本四大絵巻という言い方もある。

ま、三大絵巻でも四大絵巻でもどちらでもいいのだが、

いずれにせよ、国宝の平安時代末期の絵巻物である。

朝護孫子寺の中興の祖、命蓮にまつわる奇跡譚で、

山崎長者巻、延喜加持巻、尼公巻の三巻からなるが、

全三巻が一度に公開されることは少ないらしい。

鉢が倉を飛ばしたり、護法童子が天を駆けてきたり、平安時代のSFのようで面白い。

登場する人物達の表情も生き生きとしていて、数百年前にこんな自由闊達な表現が

あったんだと感心する。特に尼公巻には現代の漫画にも通じる表現がある。

会場には現在作成されている模写も展示されているが、

当時の色を調べて再現したその模写は鮮やかで明るい。

原本は数百年たって茶色や褐色に変色しているが、

作られた当時のそれはだいぶ今とはイメージが違うということが分かる。

いいものを見たという感じ。522日まで開催している。

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  鉢が倉を飛ばす
600px-Bishamonten_messager
 護法童子
200px-Magimi_no_maki_(nun_chapter)
 東大寺の大仏の前で寝ている尼公 ちょっと見えにくいか

そのあとは、奈良に行くと必ず立ち寄る興福寺。
阿修羅と八部衆に会い、

しばし、猿沢の池のほとりでまったりとし、
東向き商店街で土産を買い帰路に着く。

京都駅で新幹線に乗る前、今日の晩飯にいづうの鯖寿司を買う。

奈良にも柿の葉寿司があるが、申し訳ないけど鯖寿司の方が旨い。

で、鯖寿司はいづうの鯖寿司がいい。

ちと高いが、京都駅から帰るときは必ず買って帰り、

家で日本酒をちびりちびりやりながら晩飯に鯖寿司を食べる。

関西に出かけたときの楽しみのひとつである。

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  まだ桜が咲き残っていた
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   奈良の定番 猿沢の池

吉野

吉野の桜。

下千本、中千本、上千本、奥千本。ひと目で千本の桜が見られるというので、

そういうらしい。

桜の季節の週末はさぞ混んで大変だろうと思い、

仕事を調整して平日に行ってみたのだが、

平日でも凄かった(^^;

京都から近鉄で吉野。

駅に着いて外に出ると、早速行列である。

ケーブルの駅があってそこにずらりと人が並んでいる。

その行列の右をすり抜け、さらにケーブル駅の右の細い道を通って上に歩く。

別にケーブル使わなくても七曲りを歩いて登ればいいだけの話である。

歩いていくと下千本が眺められるが、時期的にちょっと遅かったようで、

五分咲きならぬ五分散りという感じ。

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 吉野の駅を出るとケーブルの行列、この行列の右を歩いてゆく
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  下千本

登ると店の並んだ通りに出て、ケーブルの上の駅がある。

そこからさらに歩いて登るのだが、ともかく人が凄い。

吉野はただ桜が咲いているだけではなく、歴史のある家並みや神社仏閣があって、

それと桜とのコラボレーションが良いのだろうが、

思うように歩けないぐらいに人が多いと、残念ながらその魅力も半減してしまう気がする。

人混みのなかを歩いていくと金峯山寺の総門が現れ、次に銅鳥居があらわれる。

総門は寺のもので鳥居は神社、それが同じ参道にあるような感じで、

寺と神社が混在してなにやら区別がつかなくなっているようなあたり、

日本的なところではある。

さらに行くと金峯山寺の仁王門。国宝なのだが、修復工事で幕がかかっていた。

ここをくぐると蔵王堂。

堂の前に出たとき、あれ?と思った。

仁王門をくぐってきたのだが、蔵王堂は仁王門に背中を向けている。

普通なら門をくぐって登ってゆけばこちらを向いているはず。

あとで調べてみたら、吉野の山は熊野から続く修験道の山で、

熊野の方から山を越えて巡礼に来た人を迎えるために山の方を向いているらしい。

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  総門
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  蔵王堂 国宝の仁王門は修復工事の幕がかかっていたので写真なし

ちょうど、その修験の人達の祭りのようなものをやっていて、

法螺貝を吹いて修験者の姿をした人達がぞろぞろとやってきた。

昔は吉野の奥の大峯は女人禁制だったと思うのだが、

今は修験者のなかにもかなり女性がいる。

蔵王堂に集まって「ごくまき」を始めますとか放送しているが、

たぶん、「ごくまき」は「穀まき」、餅でも撒くんだろう。

あまり興味ないのでそのまま上に登る。

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  修験の人達が大勢 今も山を駆け回っているんだろうか?

ここを通り抜けてしばらく行ったあたりが中千本なのだが、この辺も五分散りという感じ。

さらに登る。

くねくねと曲がる道を登ると上千本。

この辺りも時期的には遅かったなという感じだが、桜の木がともかく多いので、

それなりに見られることは見られる。綺麗である。

この先に重要文化財の吉野水分神社があり、この辺りはなかなか趣きがある。

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  中千本
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  上千本
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  吉野水分神社

この辺から上に登る人がだんだん少なくなってくるが、

半分意地になって登り続けると奥千本があり、金峯神社がある。

この上にさらにおまけのように西行庵とかがあるのだが、

桜がイマイチのようなので、ここで終わりにする。

奥千本は古い桜を切って新しい木を植えたのだろうか、切り株が目立った。

ちょっと汗ばんだ。

登り始めた時は曇っていたが、青空も広がってきて眺めも良くなり気持ちがいい。

眺望を楽しみながら登ってきた道をのんびり引き返す。

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  金峰神社の鳥居
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  金峰神社
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  金峰神社から下る 古い桜を切ったらしく切り株が目立つ

下りは登りとは一本外れた道を通ったが、落ち着いた家並みが続く感じのいい道だった。

結局、吉野の駅から奥千本の金峯神社まで往復して4時間半くらいの時間。

吉野は標高差があるので下で桜が終わっていても上の方では咲いているという話だったが、

下から上までたいして変わらない感じだった。奥千本がまだ咲いているという感じだが、

はっきり言って奥千本は千本ない気がする(^^;;

満開でなかったせいか、ちょっと期待外れだった気はするが、

山の斜面に広がる山桜は確かに綺麗である。

それよりも、凄いと思ったのは人の多さ。

平日でこれでは桜の季節の週末の混み方は大変だろう。

はっきり言ってオーバーフローなのではなかろうか。

今回も途中にあるトイレで女の人達はかなり行列して困っていた。

人の多さはアクセスも同じで、

帰りは特急券が売り切れていたので、急行と各駅を乗り継いで奈良に出たのだが、

吉野から橿原神宮前までは通勤ラッシュ並みの混み方。

外国からの観光客も多かったが、こういうオーバーフローの状態では

いい印象を持って帰るのは難しいかもしれない。       

これは吉野に限らない問題かもしれないが、

収容能力を越えた観光客の増加。

外国からの観光客があまり行かないところをせっせと宣伝して局地集中を緩和するとか、

あるいは富士山で出ている入山規制の話のように、一日で入れる人数を制限するとか、

なにかしら対策を講じないと、日本の観光地の劣化につながるかもしれない。

桜の名所である吉野を歩いて、そんな世俗のことを思ったのである。

歌会

東京での歌会。いつもなら気になった歌について書くのだが、

今回は自分の歌について。

英語の歌を作った。

それにカタカナで31文字のルビをつけるという形。

ただ、自分でも詠草を出したときに気になったのだが、

英語の意味とカタカナの31文字のルビの意味がそのままなのである。

こういう作り方をするなら、英語の意味とルビを思い切り変えてしまう。

別に英語の勉強をしているわけではなくて短歌を作っているので、それは当然の表現の

手法なのだが、時間がなかった(^^;

で、それはそれとして歌会での評価はケチョンケチョンだった(^^;;
歌会に詠草を出してぼろくそに言われるのって当たり前にあるのであって、

今までも、そういうケチョンケチョンな批評を黙って聞いていたことはあったし、
それで腹を立てることもなかった。

しかし、今回は違った。

お前ら、ほんとに歌の読みを検証してるか?  素直にそう思ってしまった(^^;;;

英語の歌だったのだが、日本人が英語で外国人に話しかけている、そういう歌と読まれた。

そう読まれてしまうと、いろいろと問題が生じる歌であることは事実で、

それ自体、表現上の問題ということなのだが、

自分なら、外国人が英語で日本人に問いかけている歌と読む可能性も検証する。

出されている歌は英語で、
英語で出ているものを日本人が言っていると限定する理由はないはずである。
しかも、歌についているルビはカタカナ。
なぜ、カタカナだったのか?
アニメとかで外国人が話をするシーンでは台詞がカタカナになるのはよくあるわけで、
発言者が外国人である可能性は全く考えられなかっただろうか?
正直言ってそういう気はするわけで、
批評した人全員が、日本人が英語で外国人に話しかけている歌と読んだのが、
正直言って意外だった。ひとりぐらい違う読みをする人がいても良さそうであるが(^^;

英語のなかには短歌の話が出てくるわけで、

外国人がそんな短歌のことを知っているはずがないという先入観があるのだろうが、

日本の文化を学んでいる外国人っているのであって、

外国人が日本の短歌など知るはずがないという偏見、そういうもの自体、私は嫌いだ。

外国人から、日本の文化について思ってもいなかったことを突き付けられた時の戸惑い

みたいなのを表現できたら面白いと思ったのだが、

それは全く伝わらなかったようだ。

それが伝わらなかったこと自体、歌の問題であり、
自分の作歌の力の問題と考えるべき
ものなのだが、

批評を聞いていて、
英語の意味とルビの内容が同じという問題点は肯うとして、
お前ら、読みの可能性を検証していないだろう、とは素直に思ったのである(^^;;
歌会での批評をどう聞くか、それはその人次第なのだが、
自分の批評も他の人は結構そういう感じで聞いているのかもね...(^^;;;

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  歌会前、上野公園の桜
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  上野黒門と桜
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  東博庭園の桜
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  隅田川の桜

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