2015年02月

申告不要

確定申告でクライアントに行ったら相談された。

「昨年の暮れ、私の弟が亡くなって、持っていたアパートを甥が相続したんですが、

そのアパートの収入は申告しないといけないんですよね」

「お亡くなりになるまでの分は弟さんの準確定申告を相続人の方がすることになります。

相続されてからの分は、甥御さんの収入ということで申告することになります」

「実は、甥はもう税理士さんに頼んで申告したらしいんですが、税理士さんの

手数料が8万と言われたんだそうです。そのぐらいかかるんですか?」

「どういう内容の申告かで変わりますしね。高い安いはちょっと...」

「亡くなったのが暮れの12月で、甥の収入になるのは一か月分の家賃だけです」

金額を聞いたら一か月の家賃収入は20万切るくらい。

アパートの減価償却一か月分は必要経費あるはずで、

所得金額は当然20万以下のはず。

給与所得者の場合、給与所得以外の所得が20万以下である場合は申告しなくてもOK。

そういう少額のものまでいちいち申告しなくてもいいという取扱いになっている。

もちろん、還付を受ける場合は申告しなければならないし、

同族会社の役員が会社から役員報酬以外で家賃・金利等受け取っている場合は、

この限りではない。

その甥御さんは給与所得者で、給与所得以外には相続したアパートの家賃しか収入は

ないらしいので、申告不要にすることが出来たはずである。

それを申告させて手数料8万ね...(^^;

ま、申告しなくてもいいという規定だから、

それを納税者が申告したいのであればそれは納税者の自由。

しかし、その辺、説明したのかね...。

他の税理士のこととやかく言うつもりはないけど、

ちょっと、どうなのかな~。

どこの誰かまで聞かなかったけど、税理士の信頼を傷つけて欲しくないね。

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  平沼の蕎麦屋・角平のつけ天  
  海老の天麩羅がそばつゆにどぼっと入って出てくる。

永遠の0

先日、テレビで「永遠の0」をやっていて、

最初から最後まで通しでは観ていないが、ところどころ部分的に観るともなく眺めていた。

正直言って、興味はなかったのである。

題がいけない。

「永遠の」というのがダサい。

「永遠の愛」とか「○○は永遠に」とか、

「永遠」という言葉は使い古されて通俗な感じがあるわけで、

短歌でも使うのが難しい言葉である。

そういうダサい言葉をいきなり題に使っているところからして、
センスがないというイメージ(^^;
で、このドラマ、去年、映画にもなったようだが、

いろいろ言われていた。

「特攻を美化している」「戦争を賛美している」等々。

ドラマを眺めながら思ったのだが、

どうも言われていたような美化とか賛美とか、

そういうものは感じられなかった。

内容的には、特攻で死んだ祖父の関係者を姉弟が訪ねて歩くというストーリーで、

こういうテーマとしてはいささか既視感のある筋立て。

戦争を背景にしたメロドラマと言ってしまうと少し酷で、

非常の時代を生きねばならなかった人間達のドラマ、と言ったところだろうか。

ドラマとしては特別どうこういうほどのものでもない。

なんで、このドラマが「特攻の美化」とか「戦争の賛美」とか言われたのだろうか?

そういう人達は「プラトーン」を観て「ベトナム戦争を正当化している」と言うのだろうか?
「プライベートライアン」を観て「戦争を賛美している」と言うのだろうか?
たいてい、映画とかを見る者はその登場人物になんらかの心寄せをするわけだが、
特攻で死ぬ主人公に心寄せすることが、すなわち特攻への心寄せにつながるとでも?
どうも、ドラマを観ていてその辺のことがよく分からなかった。
サヨクでもウヨクでもなんでもいいのだが、
そういう向きは平和の語り方を間違えていないか?
特攻や戦争を否定するのは当たり前のことである。
特攻のような手段を使わなければならなくなったとき、
それは戦争をやめなければならないときだったはずで、
愚かな行為だったとしか言いようがない。
その愚かな行為によって死ななければならなかった若者達がいたのであり、
そういう若者達のことを心に刻むのは、
戦争賛美だろうか?
特攻の美化だろうか?
映画やドラマの批評にイデオロギーを持ち込んでもしょうがない。
そういうレベルでものを語り、それで平和を語っている気になっているのなら、
それは勘違いである。
そんな気がした。

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   冬木立 


きのこ榾木

アーチェリーの射場に置くきのこの榾木を注文した。

一昨年注文した榾木で椎茸を収穫できたので気を良くして増やすことにしたわけである。

シイタケの榾木12本、ヒラタケ6本、今年初めて注文したナメコ6本。

運んできた宅急便の運ちゃん、

「新規事業始めるんですか?」と言っていた。

きのこの榾木24本注文するヤツって、普通あまりいないのだろう(^^;

シイタケもいいのだが、ほんとはヒラタケの方が好きなのである。

昔、スーパーでシメジということで売っていたのが、このヒラタケで、偽シメジと言って

しまえばそれまでだが、ヒラタケはもともと美味しいきのこである。

アルミホイルで包んでバター焼きとかにすると美味い。

ナメコもいい。

昔、若い頃、上越の山を歩いていてナメコの群生を見つけたときは驚いた。

まわりの倒木にびっしりナメコが生えていて、

そのてらてらとしてぬめっとした感じが今でも忘れられない。

一昨年、椎茸と一緒にヒラタケの榾木も買ったのだが、

ヒラタケの榾木は椎茸の榾木のように立てず、横に寝かすのだそうだ。

あるいは榾木を小さく切って半分土に埋めるようにして置いておく。

ヒラタケはそういうふうに作るらしい。

それを知らずシイタケの榾木と一緒に立て掛けていた。

ほんとにキノコ作ろうと思ったらそういう作り方もちゃんと調べるのだろうが、

なんとなく榾木を置いておけばきのこが出来るんだろう的な、

そういう安易な根性の持ち主である(^^;;

ま、シイタケでもヒラタケでもナメコでも、

きのこが沢山採れて射場に来た人が喜んでくれればそれでいい。

射場の楽しみが増えればそれでいいのだ(^^

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  射場の森に運び込んだ榾木

60周年

支部の某先生より電話。

なんでも、支部の60周年準備委員会に入ってくれとのこと。

再来年、支部は創立60周年。

それに合わせていろいろ記念事業をやるんだそうで、今からその準備を始める。

「動き出すのは今年の総会が終わってから。大変だと思うけど頼むよ」

頼んで断られる方の大変さを知っているので、

基本的に頼まれた仕事は断らない。

実際、支部の広報をやっていて、その大変さは身に沁みている。

広報は原稿集まらないと大変でしょうなどと言いつつ、自分が原稿を頼まれると断る。

そういう向きは結構いるわけだし、

本会の会報の論壇の執筆者とか、ちょっと難しい内容の原稿を頼むと、

どいつもこいつも尻込みする(^^;

税理士なら軽い論文のひとつや事例紹介ぐらい書けと言いたくなるわけである。

「忙しいから」「私には無理だから」

大抵、そういう断り文句を言う。

しかし、忙しいのはみな同じだし、

仕事にしろなんにしろ、自分の力以上のものに取り組んで人ははじめて力を身につけて

ゆくものだ。特に若い時はそうである。

自分の力の範囲のことばかりやっていて力がつくわけない。

「私には無理」なんて断り言葉を使うヤツを見ると説教してやりたくなる(^^;;

だから、自分自身、頼まれた仕事は断らずにやってきた。

金にならない仕事などやらなくていいという要領のいい考え方はしたくない。

ノブレスオブリージュ。

人はみなその力に応じて責任を果たさねばならぬ。

義務は果たす。

義務を果たせる人間でいたい。

で、それはそれでいいのだが...。

結局また面倒な仕事を引き受けるのか...(^^;;;

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  先日、伊豆の爪木崎で買った下田名物のさんま寿司
 店によって酢飯が少し硬かったり、柔らかかったり、違いがある。
 爪木崎の水仙祭で売っているさんま寿司は美味しい。
 

伊豆山稜線

伊豆山稜線。

西伊豆の戸田峠から達磨山、船原峠、猫越峠を経て天城峠に続く標高千mに満たない

緩やかな稜線。

途中の猫越峠には幻の火口湖がある。

幻と言っても実際に存在するので幻でもなんでもないのだが、

250万年前に大爆発した伊豆でも最も古いと言われる噴火口の跡。

それが稜線を少し外れた森の中に水を湛えてひっそりと残っている。

その稜線を歩こうということで計画したわけだが、

前日、太平洋側は雪。

戸田峠の駐車場も10cmくらいの積雪。

今回のメンバーは雪山とかはあまり歩いていないので、

当初予定の縦走はやめて、車一台を戸田峠に置き、

もう一台で西伊豆スカイラインの伽藍山と古希山の間に行き、

そこに車を止めて戸田峠まで縦走し車を回収することにする。

古希山、達磨山、戸田峠と歩く軽いスノーハイキングである。

昨日からの雪で山稜線にはいたるところ霧氷が見える。

ところどころ凍っているスカイラインから古希山への登山道へ入る。

足跡らしきものがあったので人が通っているのかと思ったら鹿の足跡だった。

足首が埋まるくらいの雪を踏んでゆるやかに登ってゆくと古希山。

駿河湾と富士山がよく見えて景色のいいところである。

稜線沿いの霧氷が樹に花が咲いたようで綺麗。

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  霧氷
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  霧氷と富士
ここを下り、もうひとつ起伏があり、そこからもう一度ぐいと登ると達磨山。

このあたりからは戸田の港が良く見える。駿河湾の広がりが明るい。

雪をさくさく踏んで登ると達磨山の頂上。

西には戸田の港、駿河湾、富士山。

目を東に向ければ天城の山々。

その連山の肩に白い山が見え、あの雪山はどこだ? と思ったのだが、

雪をかぶった大島の三原山だった。

三原山に雪は滅多に積もらないので、条件が揃わないとなかなか見られない景色を

運よく見たという感じ。

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  達磨山への登り
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  達磨山山頂
しばらく景色を楽しみ戸田峠へ下る。

途中、笹の斜面を十頭くらいの鹿の群が一列で横切って行った。

笹のなかを跳躍してゆく鹿の姿が優美で惚れ惚れとするような眺めだった。

鹿の群が駆け下っていった笹の斜面の向こうは駿河湾の青い広がりである。

ここからスカイラインに下り、想定外の雪があるのでそのままスカイラインを歩いて

戸田峠に戻る。風もなく気分のいいスノーハイキングだった。

猫越峠の幻の火口湖(実際は池レベルであるらしい)を見られなかったのは残念だが、

いずれまた行けばいい。

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  霧氷と戸田港
下山したあとは、メンバーの住んでいる下田のリゾートマンションに泊めてもらい、

酒と温泉を楽しむ。リタイアして毎日温泉に入れる暮らしというのもいいもんだと憧れる。

翌日、爪木崎の水仙祭がまだやっているというので行ってみた。

去年までは1月いっぱいで終わりだったのだが、

今年から2月の10日まで祭をするようになったらしい。

水仙はまだまだ盛りで、岬の斜面を埋める水仙の群落が綺麗だった。

ちなみに祭の間ここで売っているさんま寿司が美味い。晩飯に買って帰る。

下田名物のさんま寿司、関西系の押しずしだが、紀伊半島から伝わったらしい。

海の向こうに列なる伊豆七島の島影を眺め、しばしまったりとして帰路についた。

伊豆の海岸沿いの道を走っていくと、ところどころに早咲きの河津桜が咲いていて、

熱海までくると糸川沿いの熱海桜が既に満開のようだった。

伊豆はもう春である。

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   爪木崎  アロエの花と水仙の群落
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   爪木崎から見た大島 三原山の山頂が雪をかぶっている
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   爪木崎からの天城連山
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   水仙の群落

確定申告無料相談

確定申告が始まっている。

形式上は2月16日からだが税務署も既に前倒しで確定申告態勢。

この時期、税理士会では年金受給者などを対象に無料の確定申告相談会を開く。

支部報にその記事と写真を載せるので会場に立ち寄った。

お昼から出かけたのだが、受付にはもう「本日の受付は終わりました」の張り紙。

午後からやってきた人のなかには「なんでもう終わってるんだ」と怒る人もいるわけだが、

動員できる会員の数に限りがあるので、

一日に処理できる件数にも当然、限度があるわけで致し方ない。

そう言えば以前、受付が締め切られてからやってきた高齢者達が大勢で

担当部長を取り囲んで罵声を浴びせ、後日、その部長が

「私はもう高齢者に優しくしようという気になれない」

と言っていたのは支部では有名な話(^^;

処理能力には限度があるわけで我儘を言われても困るのである。

収容人員に限りのある映画館に来て満席で入れないのを

「何時から何時まで上映って書いてあったぞ! 入らせろ-!」

と怒鳴っても仕方ない。

それと同じである。

今回は午前中150人、午後150人という予定で整理番号の札を配ったらしいが、

午前中に午後の分まで配り終わってしまったらしい。

この辺も、「午後の整理札は午後から配ればいいだろう」という話があるわけだが、

そうすると、午前中に札を受け取れなかった人が午後まで並んでしまうことも

あるわけで、そこで高齢の人に倒れられても困る。

いろいろと大変なのである。

これでも昔と比べたら随分少なくなった。

電子申告や年金収入が少額の場合の申告不要制度の創設でだいぶ少なくなったのだろう。

税理士になりたての頃に派遣された無料相談の会場は、相談者でごった返していた。

当時は申告書も手書きで、ひとりで30人くらいの申告書を作成したものである。

お年を召した先生がのんびり申告書を書いている横で、

若い会員がしゃかりきになって申告書を書いて数をこなしたのだった(^^;;

中には態度の悪い相談者もいて、そういう向きを追い返したこともあったが、

最近はそういう相談者はあまりいないらしい。

会場の写真と、視察に来た税務署長と支部長の写真を撮り、お役目終了。

会場になっている公会堂の外に出ると、入り口の楠の緑が青空に綺麗。

さ、確定申告。

当分忙しい日が続く。

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