「今期の消費税、おそらくこのぐらいになりますよ」
「えっ!? 計算違いません? なんでそんなに増えるの?」
「消費税が5%から8%になったからです」
「だって、3%の違いでしょ?」
「5%が8%になるというのは、1.6倍になるということですよ」
「え?」
「2000万の5%は100万、8%は160万、1.6倍でしょ。消費税が8%になるというのは
そういうことです」
「…。」
最近、こんな話をすることが多い。
去年の4月から消費税が8%になり、
当然、企業が決算で納付する消費税は増えるわけだが、
5%から8%へ、3%アップしたことがどういうことなのか、
実感しにくいところがあるらしい。
5%から8%に変わるということは、支払う消費税は1.6倍に変わるということである。
支払う消費税が3%増えるということではない。
3月決算の会社の場合、昨年の決算は消費税5%だが、今年の決算は一年フルで8%。
業容が変わらなければ単純計算、消費税の納付税額は昨年の1.6倍である。
これを認識していないと資金繰りに焦ることになる。
税金のなかで一番滞納が多いのが消費税。
売上に含んで受け取っていると、通常の資金繰りのなかに入ってしまい、
いざ決算で納付というときに、金がないということになりかねない。
消費税にはそういう怖さがある。
消費税についてはその見込額を毎月積み立てる等の工夫をした方がいい。