横浜のとある自然公園に自生している水芭蕉。大きな葉の下に白い花がある。
最初に気付いたのは20年以上前。
子供を連れて公園を歩いていて、公園の隅の湿地に生えている葉の大きな草が
目にとまった。
「あれは水芭蕉か…?」
花が終わっている時期だったし、まさか横浜に水芭蕉が咲いているとは思って
いなかったので、葉だけ見ても確信は持てなかった。
気になって翌年行ってみたら水芭蕉の花が咲いていた。
正直驚いた。
横浜に、それも家から歩いていけるところに水芭蕉が自生しているとは思わなかった。
自然公園の隅の湿地で当時は流れに沿って古い柵だけがあった。
手入れされている様子はなく、
自然に生えているものか、あるいは植えられたとしたら、かなり前に植えられて
その後放置されていた、そのいずれかなのだろう。
水芭蕉の分布を調べてみると南限は兵庫県の日本海側であるらしい。
飛び飛びに自生地があるらしいので、つまり昔はもっと広い範囲に分布していたはず。
あるいは昔、横浜の谷戸の水辺には水芭蕉が咲いていたのだろうか。
その横浜の水芭蕉の最後の生き残り?
かなり以前に植えられてそのまま放置されたのか、最後の生き残りなのか分からない
のだが、最後の生き残りと考えた方が楽しいのでそう思うことにした(^^
その自然公園には子供が小さいときよく連れて行った。
その後はゴールデンレトリバーのさくらを連れて歩きに行ったりしたのだが、
さくらが年とってあまり散歩できなくなり、ここ数年行ってなかった。
先日、数年ぶりに桜を見に行き、水芭蕉の咲いている湿地を訪ねた。
花が終わりかけていたが水芭蕉は咲いていた。
しかも株が増えている。
ひと株だったのが五株になっていた。
なにやら嬉しかった。
この水芭蕉のことは人に話さなかった。
横浜の水芭蕉の最後の生き残り、横浜で唯一自生している水芭蕉、
他の人はあまり知らないだろうが自分は知っている、
それって子供っぽい優越感だった(^^;
株が増えたのでもう気付いて知っている人は結構いるのだろう。
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