所用あって東京へ。

用事が終わってから神田のきくかわに行ってみた。

神田のきくかわ、鰻屋である。

ここの鰻が美味いという話を聞いたので所用のついでに行ってみた。

神田の駅からそう遠くないところに、きくかわはあるのだが、

行ってみると店の前に行列が出来ていた。

!?  行列してんの

正直、どうせ食うなら美味いものは食いたいと思うが、

いわゆるグルメ趣味ではなく行列してまで食いたいとは思わない。

行列していると大抵パスする。

神田はカレーの店も多いので、カレーでもいいかなと一瞬思ったのだが、

せっかく来たということでとりあえず今回は行列に並んだ。

神田のあたり、鰻屋が多いが日曜はたいてい休みである。

日曜も営業しているきくかわに集中するのだろう。

コロナの時代、店員が来て検温をする。

「今日中に食べられますか?」と聞いたら笑われた(^^;

案外スムーズに行列は流れ、1時間待たずに入れた。

席に座るとメニューがあるのだが、いたって簡潔である。

鰻重のイとロ、それとうな丼。

フツーなら鰻重の上とか特上とか並みとか、あるいは松竹梅とかだが、

イとロというのが変わってる。

なにが違うのかなと思ったら、イは鰻一尾。ロは鰻一尾半だそうだ。

ロとノンアルコールを頼む。

もう一日経てばランチビールが飲めたのだが、ま、その辺は仕方ない。

神田では結構評判の鰻屋らしいが店内は結構フツーの昔ながらの鰻屋である。

東京で鰻屋が多いのは神田と浅草。

浅草は浅草寺の参拝者に大川こと隅田川で取った鰻を出したのである。

きくかわは創業73年と言っていた。終戦から2年後である。

神田川で取った鰻を神田明神の参拝者に出したのではなかろうか。

ノンアル飲んでいたら鰻重が来た。

ちゃんと蓋がある。

蓋のついていない鰻重を出す店が結構あるのだが、

その時点で評価は×である。

鰻重は蓋を開けるときのワクワク感と、

開けたときふわっと立ちのぼる鰻の香り、いや、匂い、それがいいのだ。

だから、蓋のついていない鰻重が運ばれてくると、ちょっとがっかりする。

見ると尻尾の方が折ってある。

入り切らない尻尾の方を折って鰻重に入れている。

鰻は肉厚で柔らかい。

割とあっさりした味付け。

注文のときご飯を大盛りにできますと言っていたが、

大人の男は大盛りでいいかもしれない。

鰻屋にいくとたまに苦味の残る鰻があったりするが、

そんなこともなく、あっさりしているが美味しい。

う~ん、久しぶりに美味しい鰻を食べた気がした。

行列に挫けてカレーにしなくて良かった(^^;;

満足して完食(^^

そのあと神田の辺りを少し歩き、地下鉄で池袋へ。

かつて通った大学。

受け付けで聞いてみたが、新型コロナでOBでもキャンパスに入れないんだそうな。

門の外からかつて通ったキャンパスを眺めた。

何十年振り?  

次に来るのは、と言うか、次に来ることがあるのかな?

本来なら勉学に励むべき学生時代は山にばかり登っていた。

卒業してからは税理士試験のために随分勉強した気がする。

本来なら逆だ。学生のときに勉強するのである。

学生時代、ちゃんと勉強していれば違う人生があったんだろうなという、

誰でも思うことを、性懲りもなく思って帰ってきた。


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  きくかわの鰻重

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  神田川

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  キャンパス