2017年02月

河津桜

確定申告の真っ最中だが、人間、仕事ばかりしていると、どこかでぷっつんと

切れてしまうので、適度にブレイクを入れる。

この時期、下田に住んでいる友人のところに泊めてもらい、河津桜を見にいくのが

ここ数年の恒例になっている。

で、仕事を終わらせてから車で伊豆へ。

夕方に横浜を出発して熱海、伊東と経て河津まで3時間かからないで到着。

結構早かった。

しかし、河津は小雨。

仕方ないので傘を差して夜桜をちょっと見ただけで、そのまま下田へ向かう。

翌日、南伊豆の下賀茂温泉に行ってみる。

下賀茂温泉は下田から車で30分くらいのところの温泉地で、

河津と同じように川沿いに河津桜が続いている。

河津桜といえばやはり河津が有名で、みんな河津に行くのだが、

この下賀茂温泉の河津桜もなかなかのものである。

河津のような人混みもなく、

ゆるやかに流れる青野川と河津桜、その下に咲く菜の花の取り合わせが実にいい。

なんとなく桜の木もこちらの方が少し大きいような気がするのだが、気のせいだろうか?

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河津は川沿いに店や屋台が並んでいて賑やかだが、

下賀茂温泉の方は道の駅と日帰り温泉のところに店があるくらいで、

屋台もあまり出ていない。その分、落ち着いた雰囲気で桜を楽しむことが出来る。

川にはカヌーを楽しんでいる人もいる。

ゆっくり河津桜を楽しんで、そのあとは、友人に田牛海岸へ案内してもらう。
「田牛」と書いて「とうじ」と読む。

ここに竜宮窟という海食洞がある。

狭い道を通って田牛に着く。

ハートビューとかいうパワースポットがあるというので行ってみるが、

つまり、海食洞の天井が落ちて大きな天窓が開いたような地形。

日が当たっていれば、確かにハートの形がくっきりするのかもしれない。

ちなみに、なぜパワースポットなのかは知らない。

この近くにはサンドスキー場もある。

海岸に急傾斜の砂丘があって、店でソリを借りて滑り下りるのである。

崖の上から見ていると子供達が楽しそうに滑っていた。

今日はなにやら海が随分青く見える。

忙しい最中、つかのまの休養を取って、横浜に戻った。

伊豆は既に桜の季節である。

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  左側にも日が当たっていればハート形がくっきりするのだが...
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  竜宮窟の下から、写真ではわからないが穴の向こうに神津島が見える

祝賀会

確定申告が始まって最初の日曜、

税理士会の元会長が昨年秋の叙勲で旭日小章を受章ということで、その祝賀会に出席。

国が勲章制度を上手に使っているという話はさておき、

知っている人が叙勲というのは目出たい目出たい(^^

ホテルの会場に行ってみると300人ぐらいの出席者で、

立食パーティーだと思っていたら着席のパーティーだった。

席に座って周囲と歓談。

「ああ、どうもひさしぶりです。おなか貫禄つきましたね」

「あっちに座っている人、顔は見覚えあるんだけど、名前が出てこない...」

「だんだん皆そうなっていくんだよ」

「どういう基準で招待されたんですかね? 支部長来てないですね」

「本会とサポートセンターじゃないかな? うちらサポートセンターでしょ」

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祝賀会が始まり、挨拶を聞き、乾杯。

ビールだと思っていたらシャンパンだった。

シャンパンで乾杯する宴会って、ずいぶん久しぶり。

それにしても、乾杯というとビールが浮かぶところが吾ながら庶民ではある(^^;

ふと隣のテーブルを見ると元同じ支部の酒豪の女性会員。

「おお、元気? 飯食わないで酒ばかり飲んで栄養失調で倒れたった聞いたけど」

「それ、もう5年前の話」

税理士って結構いろいろなのがいるのである(^^;;

美味しい食事を食べ酒を飲んで、アトラクションで中国のオペラ歌手の歌を聴いたりして、

3時間の祝賀会の最後は万歳三唱。

会場から出るとき、旭日小章が飾られてていたので、

ミーハーよろしく写真を撮らせてもらった(^^;;;

確定申告の忙しいときではあったが、目出度い祝賀会であった。

食事美味しかったです。招待頂いてありがとうございます(^^

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   人様の勲章こんなふうに写真に撮って怒られないだろうか...(^^;;

鎌倉

確定申告開始を数日後に控えた週末、チョー忙しくなる前に息抜きしておこうと鎌倉散歩。

朝早めに出て9時半に八幡宮前の駐車場に入った。

正直言って休日の鎌倉に車で出かけるのは心配だったのだが、

まだ少し空いているぐらいでスムーズに入れた。

八幡宮も案外人が少なく、

正月や紫陽花の季節と違って2月は観光客が少ないのかなと思ったが、

10時半あたりから駅の方から歩いて来る人が増えて駐車場も一杯になっていた。

やはり早めに来ないと車だと駐車場探しに苦労しそうである。

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  鶴岡八幡

で、どうでもいいのだが、八幡宮の牡丹園で今さらのように気が付いた。

牡丹は草ではなくて木。

当たり前だろうと言われそうだが(^^;

牡丹って、それほど丈は高くなくて足下に咲いている感じで、

おまけに草の松葉牡丹とかがあるせいか、草のようなイメージで見ていたのだが、

冬の牡丹園でしげしげと見ると細いながら確かに幹があって、木なのである。

そういえば、「牡丹の花」とは言っても「牡丹の木」とはあまり言わない。

案外、草だと思っている人、多いかもしれん(^^;;

今さらのようにそんなことに気付いて、八幡宮から小町通りへ。

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  八幡宮牡丹園の牡丹

まだそれほど人の多くない小町通りをぶらぶら歩き、ブランチを食べて江ノ電で長谷。

長谷寺も紫陽花の季節のようには混んではいなくて、

早春の天気の良い日の鎌倉って意外と穴場なんだろうか。

紅梅、白梅、蝋梅、福寿草、長谷寺はやはり花が多い。

本堂の前には河津桜が咲いていてメジロが花の蜜を吸っていた。

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  長谷寺
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  福寿草
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  河津桜とメジロ

長谷寺からしばらく海を眺めていたら、なんとなく海の方向に行きたくなって海岸の方へ。

長谷の海岸から少し西の方に行ったところの海の見えるカフェのベランダでまったりと

する。この海沿いのカフェの近くには、「最後から二番目の恋」とかいうドラマでロケに

使われたカフェがあるらしく、ベランダから眺めていると、

カップルが何組もそちらの方に行く。

あまり見たことはないのでよく知らないのだが、もう何年も前のドラマのはず。

それでもいまだにカップルが来るというのは、結構、人気ドラマだったのか?

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  カフェのベランダでまったり、向こうに大島が見える

この近くには、やはりそのドラマにも出た「力餅屋」という和菓子屋がある。

ドラマに出てくるまでは、特に客が多い店というわけでもなかったのだが、

ドラマ以降、繁盛している。結構なことではある。

この力餅屋の路地を入ると御霊神社。

小さな神社だが、となりのトトロ感があって好きな場所のひとつである。

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  御霊神社

ここから歩いて鎌倉に戻る。

江ノ電に乗ってもいいのだが歩いても大した距離ではない。

途中、歩いていたら道の左奥に神社があった。

行ったことのないところだったので試しに行ってみたら、

甘縄神明社という神社だった。

階段の両脇に桜が咲いているので、これも河津桜かと思ったら、

玉縄桜という札がかかっていた。

急な階段を登ると本殿があり、少し離れて古い祠がある。由緒ある神社なのだろう。

振り返ると鎌倉の海が綺麗だ。

こういう観光客の来ない小さな神社もなかなかいい。

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  甘縄神明社 玉縄桜が咲いている

そのあと歩いて御成通りから鎌倉駅の西口の方に入る。この御成通りも観光客が増えた。
昔は西口のこの辺りは観光客は少なかった。再び小町通りに出て土産を買って帰る。

確定申告の残業の山が来る前のひとときの散歩は楽しかった。

ちなみに、八幡宮前の駐車場に戻り、駐車料金支払ったら、

9時半から3時半過ぎまで停めて6500円。

やはり鎌倉は電車の方がいいかな(^^;;;

 

歌会

ひさしぶりに横浜の歌会に出席。

当日の出席者は19人、横浜としてはちょっと多め。

で、気になった歌。

例によって誌面発表前なのでここには出せないが、

みとさぎはアオサギのことでみなくちの水門(みと)にすなどる鳥、

というような歌意の歌。

横浜の歌会では、出された詠草を読んで選歌をする。

自分の気にいった歌、あるいは一言言いたい歌、そういう歌を選んで、その得票の多い

順に批評をしていく。

私の場合、選歌するとき特に基準を設けて選歌しているわけではなく、

ざっと詠草を読み、反応した歌に印を付け、また最初から読み返して印を付け、

そういうことを何度か繰り返して歌を選ぶ。

そして、なぜ、その歌に反応したのかを考える。

この歌については、ざっと読んだときに、なにかしら反応するものがあったので選歌

したのだが、いざ、批評するときになって困った。

「みなくち」というのは、川から田に水を引き込むところである。

「水門」といのも読んでそのまま水の出入り口であり、

「みなくちの水門(みと)」だと意味が重複しているような気がした。

あるいは、川から田に水を引き込むやや大きな水路の入り口に水門があるのかもしれず、

そこにアオサギがいるとすれば、必ずしも重複ではないのかもしれないが、

一読したときの重複感は否めなかった。

重複感があるのに、なぜ自分は反応したのか?

それを考えた。

あるいは「みなくち」は水路ではなく地名だろうか?

そんなことも思ったのだが、どうも釈然としなかった。

で、他の人の批評を聞いてはっとした。

その人はこの歌を「調べがよく古代歌謡のようだ」と評した。

そうだ、自分はそこに反応したのだ。

他の人の批評を聞いて、自分が反応した理由に気付いた。

岡部さんも総評で、「意味を追いかけなくていい」と言っていたが、

「みなくち」は枕言葉的に使われているのだと気づいた。

歌全体の流れるような調べのなかで「みなくちの水門(みと)」という言葉は生きて

いるのである。

それに反応したのだ。

なぜ、自分はその歌に反応したのか、それを考え、それを言語化する。

歌会でそういう訓練をすることが批評の力を付け、それが作歌の力につながる。

それは分かっているのだが、近頃忙しくて歌会に出られないでいた。

やはり歌会にでないとダメである。

今年はもう少し歌会に出られるようにしたいと思っている。

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  冬の都会

京都2

京都2日目、泊まったホテルから御池通りを歩いて二条城へ。

途中、道端に桜が咲いていた。見ると「御池桜」という案内があり、

12月あたりから咲くらしい。いわゆる冬桜の仲間であろう。

それほど時間もかからず二条城に着くが、なにやら工事をしているようで、

堀沿いに北側に行って、裏門から入る。

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  御池通りの御池桜

二条城は足利氏の時代から京都滞在中の陣として用いられ、織田信長や豊臣秀吉も

ここに館を作ったようだが、現存しているのは徳川幕府の時代に作られたもの。

家康が征夷大将軍の宣旨を受け祝賀の儀式をおこなったのも、慶喜が大政奉還をしたのも

この二条城である。京都の町のなかの平城で、軍事的な拠点ではなく政治的な拠点だった。

そういう城なので、高い石垣があるわけでもなく、なかに入ると御殿や書院が連なって

いる。世界遺産に入っているようで、ここも観光客が多い。

ここに来るのは修学旅行以来である。

二の丸御殿の廊下を歩くと、鶯張りの廊下が音を立てる。

そういえば昔もこの音を聞いたなと思い出した。

政治的な拠点だったので庭園も立派である。海外からの観光客が盛んに写真を撮っている。

一応、伏見城から移築した天守があったらしいが、

天守跡という内堀沿いの一角に登ってみると随分小さい場所で、戦い用の天守ではなく、

京都の町衆に幕府の力を誇示するためのいわば飾りとしての天守だったのだろう。

一通り歩き、庭園の一角で抹茶など飲み、のんびりとする。

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  二条城 二の丸御殿
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  天守跡から二条城俯瞰

二条城を出てからはぶらぶらしながら京都駅まで歩き、

駅で土産といつものように今日の晩飯に、いづうの鯖寿司を買って帰る。

ここの鯖寿司は旨い。

一年に一回くらい、こんなふうに京都をぶらぶら歩くのは楽しい。

この次はタクシーの運転手が昨日言っていた、京都の一番いい季節、

桜の季節と11月15日以降の紅葉の季節、その季節に来よう。

ちなみになぜ、紅葉の季節でも11月15日以降がいいのかは聞かなかったので分からぬ。

11月15日以降が紅葉の盛りということなんだろうか?

そういえばあの運転手、「桜も紅葉も寺はだめです。坊主丸儲けです」と言っていた。

余程、お寺さんが嫌いなんだろう(^^;

ま、京都は桜も紅葉も寺に限らずあちこちで見られそうだ。

ならば、そういうところを探してみよう。

京都

忙しかった1月、しばらくブログも書けなかった。

それはそれとして、人間、仕事ばかりしていると体に悪いわけで、

なんとか遣り繰りして1月第4週の週末、京都に出かけた。

その次の週末は中国の春節と重なるので、たぶん中国からの観光客で京都は一杯になると

思ったので、4週に出かけることにした。

で、そろそろ梅が咲いているだろうということで、北野天満宮へ。

京都駅から山陰線で円町、そこから北へ北へと歩く。

京都って、歩道と自転車の道が隣り合っている、というか、歩道の車道側半分を

自転車道にしたような感じで、結構、外国人の観光客が自転車で走っている。

それはいいのだが、日本人の自転車が歩道の側を走ってきたりして、

日本人ならルール守れとか、ついムッとしてしまう(^^;

北野天満は学問の神様ということで、今の時期、受験生やその親の参拝が多いのだろう、

それなりに混んでいる。

肝心な梅はようやく咲き始めたくらいで、やはり2月以降なのだろうか。

前の週に雪が降ったので日陰や屋根の北側に雪が残っていて、それはそれで風情がある。

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  北野天満宮
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  北野天満宮の梅

北野天満から、さらに北に歩いて鹿苑寺金閣に向かう。

足利義満の別荘だった金閣。

金閣寺は昭和25年火事で焼け落ちている。

幾つかの文学作品の題材にもなった放火事件だが、真相は分からぬ。

いずれにしろ、放火の後に再建された金閣寺は、

放火前の金箔の剥げ落ちた褪せた寺ではなく、鮮やかな姿で復活した。

金箔で飾った寺院は外国からの観光客にはうけるわけで、周囲を見渡しても日本人の

観光客の方が少ない。池の水面に逆さ富士ならぬ逆さ金閣が映っていて綺麗である。

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金閣寺からタクシーで相国寺の承天閣美術館へ。

ちなみに金閣寺も銀閣寺も相国寺の境外塔頭であり、相国寺が本山である。

タクシーの運転手としばらく話したが、京都の一番いい季節とか、いろいろ教えて

もらった。お寺さんは金儲け第一ですぐに金をとる、神社の方がいいと言っていた。

京都の庶民の人達はそういうふうに思っているのかと、話を聞いていて面白かった。

相国寺の承天閣美術館には伊藤若冲の絵が結構ある。

去年、東京で若冲展をやったときは、あまりの行列で結局見に行かなかったが、

承天閣美術館では普通に若冲の絵が見られる。

しばらく絵を見て、泊まるホテルへ。

夕食はいつものように先斗町で飲みながら済ませた。

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  相国寺 この奥に承天閣美術館がある
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  ホテルに向かう途中で見かけた民家。八朔の木と家が一体化している。
 さすが京都、八朔を切らなかった家主さんは偉い

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